ゴマといえば、メイン食材になるというよりは風味や食感などを良くするといった料理のおいしさを引き立たせるといった役割で使われることが多いです。
しかしそんな脇役とも言われる存在のゴマですが、実は脇役といえないくらいの健康効果があります。
ここでは、ゴマの魅力を挙げて、さらなる健康維持に役立つ情報をご紹介します。
1.ゴマの種類と特徴
一般的なゴマの種類は、皮の色によって区別されます。
それは「白ゴマ」「黒ゴマ」「金ゴマ」と呼ばれるものです。
白ゴマは香りや味は他のゴマよりも控えめで、主に和食で使われることが多いです。
黒ゴマは、白ゴマよりも風味や味が強いので、炒め物などの料理やスイーツに使われます。
金ゴマは、白ゴマと黒ゴマの中間のような風味と味なので、和食・中華問わず幅広い範囲の料理に使うことができます。
どのゴマにも基本的に同じ栄養素が含まれていますが、黒ゴマには皮の部分に「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノールの一種が含まれています。
2.ゴマに含まれる栄養素とは
あの小さなゴマ1粒にはなんと、人間にとって必要な栄養素がふんだんに詰まっていることが分かっています。
例えば、筋肉の維持や発達に不可欠な「たんぱく質」、骨の生成に必要な「カルシウム」、さらにビタミンA・B・D・Eといったビタミン類。
そのほかにも鉄分・亜鉛・ミネラル・食物繊維などがバランス良く含まれています。
特に、ビタミンEが豊富に含まれ、摂取した栄養を効率よくエネルギーに変換してくれる効果があります。
それらの栄養素はお子さんや年齢を重ねた方だけでなく、貧血でお悩みの女性や、働き盛りの若い方などどの年代の方もぜひ取り入れたい食材の1つといえます。
3.肝臓の救世主。ゴマリグナンのすごさとは
ゴマ1粒の中にたった1%程度しか含まれていない栄養素ですが、肝臓に直接働きかえる成分として注目されている「ゴマリグナン」というものがあります。
なぜこの成分が注目されているかというと、肝臓に直接的に効果が期待できるからです。
肝臓の修復に必要と言われている抗酸化作用のあるアントシアニン・カテキン・ビタミンCなどの成分は、水溶性なので細胞膜を通過することができません。
したがって血管内で溶けて血液に関して抗酸化作用を発揮するため、肝臓といった臓器に直接届けることが難しいのです。
しかしゴマリグナンは血液中では溶けず、肝臓に届いてから抗酸化作用を発揮させることができるので、より効果的な抗酸化作用を期待できるという仕組みです。
4.ゴマはダイエットの強い味方
ゴマに含まれるセサミンやビタミンBは体脂肪の減少をサポートしてくれる働きがあります。
ゴマリグナンは肝臓内で摂り過ぎた脂肪の分解を促して、さらにその脂肪を年少しやすくする働きも。
そしてセサミンは細胞の中にある「ペルオキシソーム」という物質に作用し、脂質の代謝機能をアップさせる働きがあります。
したがって、毎日ジョギングや筋トレ・ウォーキングなど運動と組み合わせることによって、より効率的に脂肪を分解・燃焼してくれるということになります。
また、ビタミンEは血液や血管内にたまったコレステロールを絡めとって体外へ除去してくれる効果を促進させる働きもあります。
そのため、高コレステロール症の方や、動脈硬化・心疾患といったコレステロールの摂りすぎによる病気の予防や改善を目的とした摂取もオススメになります。
5.ゴマでガンも予防できる?
ガンの原因の1つでもある「活性酸素」ですが、この活性酸素が遺伝子自体を傷つけてしまうことが、ガンの原因と考えられています。
ゴマに含まれているゴマリグナンやビタミンB・Eといった抗酸化作用のある栄養素は、この活性酸素を体外に排出してガンのリスクを減らす効果が期待できると言われています。
さらに、日本人に多いと言われている「大腸ガン」の予防にも効果が期待されています。
ゴマに含まれている「オレイン酸」は、整腸作用があるためポリープの発生などを抑える効果があります。
6.ゴマはどれくらいの量を摂取すべきか
ゴマには様々な健康効果・美容効果がありますが、たくさん摂取すればそれだけ健康になるわけではありません。
どの種類のゴマにもいえますが、1日に大さじ1杯程度、つまり約10g程度の量を摂取することがオススメです。
継続することが一番大切なので、この量を毎日摂ることを心がけましょう。
もし毎日が難しいと言う場合には、週に2回から3回程度の摂取を目標にしてみると続けやすいです。
食べる時間帯は特にありませんができれば、朝がオススメです。
ゴマリグナンは摂取してから1時間から10時間くらいの間と言われているので、活動が活発になる午前中が良いからです。
意外に大きな効果が期待できるゴマ
いかがでしたでしょうか。
あの小さなゴマの中に、健康と美容さらに病気の予防など驚くべきパワーが秘められていることが分かります。
手に入りやすい食材かつ毎日の食卓の中に取り入れるだけなので、誰でも続けやすいのもメリットといえます。