ネバネバした食材は体に良いとよく聞きますが、その中で、特にお馴染みのものと言ったら、納豆を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
納豆はご飯のお供として美味しいのはもちろんのこと、豊富な栄養素を含み、体にとても良い食材です。
今回は日本人が誇るべきスーパーフード、納豆についてまとめていきたいと思います。
1.納豆に含まれている栄養素とは?
納豆に含まれている代表的な栄養素とその働きをご紹介していきましょう。
1.ビタミンB群
ビタミンB2、B6を多くんでいます。
ビタミンB2、B6は皮膚の健康維持に欠かせないビタミンです。
これらは脂質やたんぱく質の代謝に関わるビタミンです。
不足すると湿疹や口内炎、口角炎、舌炎などを引き起こします。
2.ミネラル
カルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄、銅など多くのミネラル成分を含みます。
カルシウムやマグネシウムは丈夫な骨を作るのに重要な成分、カリウムは余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧を正常にしたり、むくみを改善する効果があります。
鉄や銅は貧血予防効果があります。
3.大豆イソフラボン
イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをします。
女性ホルモンが減少するとイライラしたり、体が火照って、汗が出る、骨が脆くなって骨折しやすくなる「骨粗しょう症」になることがあります。
美肌効果や、更年期障害の改善に効果が期待されます。
4.ナットウキナーゼ
血栓を溶かす作用があります。
納豆を食べると血がさらさらになるというのはこの成分によるものです。
心筋梗塞や脳梗塞の予防効果を期待できます。
5.ネバネバ成分
納豆のネバネバ成分として、一つ目はポリグルタミン酸です。
ポリグルタミン酸はアミノ酸が数千個結合したもので、高い保湿効果があります。
乾燥気味なお肌に良い成分です。
二つ目はムチンです。
ムチンは胃の粘膜保護作用や保湿効果、たんぱく質の吸収を高めてくれるので疲労回復効果があります。
ドライアイにも効果があります。
実際にムチン配合のドライアイ用目薬があります。
他には食物繊維、良質なたんぱく質である、大豆たんぱく、アンチエイジング効果があると言われるポリアミン、レシチン、大豆サポニンなど数多くの栄養素があります。
2.納豆の効果的な食べ方
朝食か夕食か。
納豆をいつ食べるのが最も効果的なのでしょうか?
答えとしては、納豆は夕食時に食べることをオススメします。
理由は血栓予防効果のあるナットウキナーゼの働きが最も発揮されるからです。
血栓が出来やすいのは夜、眠っている間です。
眠っているとき、血液中の水分が減少することで血液がドロドロになりやすく、また、血圧も下がるので血流も遅くなります。
心筋梗塞や脳梗塞の発症が午前中に多いのは、眠っている間に出来た血栓が血管を詰まらせるからです。
ナットウキナーゼの効果は食べてから8時間くらい続くと言われています。
ただしナットウキナーゼは、熱に弱い成分です。
70℃以上の高温で働きが失われてしまいます。
ナットウキナーゼの効果を最大限に活かすには加熱調理(納豆チャーハンなど)は避けた方が良いでしょう。
3.納豆は1日何パックまで?
納豆に限らず、体に良いからと言って食べすぎることは健康にとってよくありません。
納豆を食べるとしたら1日1~2パックまでにしましょう。
納豆はプリン体が含まれています。
納豆だけなら問題はありませんが他の食材に含まれるプリン体も一緒に摂ってしまうことで過剰摂取になる恐れがあります。
プリン体はご存知の通り痛風の原因物質です。
痛風の方や尿酸値の高い方は特に1パックだけにするなど特に注意してください。
イソフラボンも摂りすぎはよくありません。
過剰に摂取することでホルモンバランスが崩れる恐れがあるからです。
4.薬を飲んでいる人は要注意?
これまで納豆は体に良いということばかりを紹介してきましたが、一つ注意しておかなければならないことがあります。
血栓予防の治療を受けている方の中で、ワルファリンカリウム(商品名ワーファリン)というお薬を飲んでいる方は納豆を食べないでください。
納豆は血栓を予防するのだから良いのでは?と思うかもしれませんが、納豆にはナットウキナーゼの他にビタミンKという成分も含まれています。
このビタミンKは血液が固まるときに使われるビタミンです。
ワーファリンはビタミンKの作用を抑えることで効果を発揮するお薬です。
ビタミンKはワーファリンの効果を妨げてしまい、その結果、血栓が出来てしまう恐れがあります。
医療機関において絶対に確認されることではありますが、普段から納豆を食べている方は血栓予防の治療を開始する際には医師に正確に伝える様にしてください。
納豆の特徴を知り、日々の食生活に取り入れよう
納豆は古くから日本人に食されてきた伝統的な食べ物です。
納豆は豊富な栄養素を含んでいて、その効果は血栓予防効果、皮膚の健康維持、更年期障害の予防、改善、アンチエイジング効果など多岐に渡ります。
納豆の栄養素を最も効果的に活用するには夕食時に食べるのがオススメです。
体に良い納豆ですが、食べすぎはよくありません。
血栓予防の治療をされている方は納豆は食べないようにしてください。
以上のことを踏まえて、日々の健康維持に納豆を取り入れてみてください。