弓道はシニアの姿勢と体幹を鍛える!始め方と注意点【趣味】

最終更新日:2017年9月7日

テレビや時代劇などで弓道の様子を見ることがありますが、かっこいいですよね。
しかし、興味を持ったものの実際に弓道を始めるにはどうしたらよいのかわからない人は多いと思います。

あまり身近なスポーツではないかもれませんが、弓道はシニアの方にもオススメできる楽しいスポーツです。

1.激しい運動をしなくてよい

弓道は、剣道や柔道のような武道でありながら、激しい動きや体を酷使するような運動を行いません。
剣道であれば相手と戦うため、痛みや多少の怪我はつきものですし、柔道も受け身など慣れないうちは危険も伴います。

また、スポーツとして一般的なランニングや水泳なども、体力作りや健康のために適した運動と言えますが、ランニングであれば膝や腰に、水泳であれば呼吸器に負担がかかります。

しかし、弓道はそういったスポーツと違い、激しい動きをするスポーツではありません。
姿勢を正し、集中力と全身の筋肉を使うことで弓を引くため、体に負担をかけずに行うことができます。

また、誰かと競争したり、他人のペースについていかなければならないスポーツではないため、無理せずマイペースに行うことができます。

2.体幹を鍛えながらいくつになっても続けられる

弓道は、あまり部活動などにも浸透しておらず、教えられる人というのも多くいません。
しかし、弓道を教えている方には60代以上の方をよく見かけます。

それだけ弓道は、長く続けられるスポーツです。
理由はやはり、先にも述べたように激しい運動など、体に負担をかける動きが少ないためです。

それでいて弓道は、正しい姿勢を維持しながら、全身の筋肉を使うため、体力をつけることには向いています。

弓道には射法八節と言って、弓をかまえ矢を射るまでに8つの動作を行います。
それらを正しい形で弓を引くことが大切であるため、同じ体制を数分間保つ必要があり、姿勢を正して体を支えるためにも意外と体力を使います。

そのため、弓道を続けていると、体幹という体を支える力が身に付きます。

3.どこで始められるのか、何を準備するのか

普段の生活で、弓道場を見かけることはあまりないかと思います。
大会が行われるような場所か、弓道部のある学校くらいのものでしょう。

しかし、探してみると、市や区のスポーツセンターに弓道場が併設されている施設もあります。
ご自身の住まいの近くにないか、市役所などに問い合わせてみましょう。

次に、弓道の道具についてです。

弓道といえば、袴を着て弓と矢を持った姿が思い浮かびますが、実際にどんな道具が必要なのかわかりづらいかと思います。
まずは、最低限の必要なものを挙げてみますと、弓、矢、かけ、胸当てがあります。

最低限これだけあれば、弓道を始められます。

次に具体的な道具の選び方です。
弓はその人の体力や筋力によって重さを選びます。

重さのほか、弓の素材も選ぶことができますが、竹でできた弓などはかなり高額です。
矢はその人の身長や腕の長さによってオーダーメイドで作ります。

ちなみに、色や羽の種類、矢そのものの素材も選ぶことができます。

「かけ」は聞いたことのない方も多いと思いますが、弓を引くための手袋のようなもので、右手にはめるものです。
弓道は弓を引くために力を使いますが、素手で引くことはよほどの玄人でない限りできません。

そのため、弦を引く溝のついた、皮製の専用の手袋をします。
胸当ては、他の道具に比べると安価ですが、弓を引いて矢を射る衝撃から体を守るために使います。

その他、弓に張るための弦や、弦に矢を引っかけるための厚みをつくるしかけを作る道具などがあります。
しかし、これらを初めから用意するのは費用もかかりることから、難しいと思います。

初心者の方のために、このような道具をレンタルしているところがほとんどですので、最初は動きやすい服があればよろしいかと思います。

4. 弓道のポイント

弓道は射法八節という動きが基本となります。
姿勢を正し、弓を持ち上げ構え、矢を射った後の姿勢までを8つに分けたものです。

初めは、この動きを覚えるところから始まります。
それから実際に弓を引く練習になりますが、意外と弓を引くには筋力を使います。

そのため、初心者の方は重さの軽い弓を使い練習します。
慣れてきたら徐々に弓を重くしていき、弓の重さに伴い、矢の勢いも早くなります。

上手い人はあまり軽い弓を引いていません。
弓道は激しい運動をしませんが、上達するには筋力をつけることがよいでしょう。

立ったまま腕を高い位置で維持するため、下半身の筋肉を使いますし、弓を引くために腕の筋肉も必要となります。

日々軽い筋トレなどを行うことをオススメします。

5.弓道の注意点

弓道は体に負担のかかるスポーツではありませんし、自分のペースで行うことができます。
しかし、弓道は矢を射るスポーツですので、注意が必要です。

万が一、的が外れてしまい、建物の破損や、折れた矢による怪我など、事故を引き起こす可能性もあります。
当然ですが、人に向けて放つことはしてはいけません。

指導する方の指示にしたがって無理せず行いましょう。
また、弓道の怪我で多いのが、矢を放つときに弦を顔に当ててしまうことです。

頭の向きが弓のなかに入ってしまうと、弦で頬や胸を強く打ちます。
病院に行くほどにはなりませんが、かなり痛いので注意しましょう。

体に負担の少ない弓道を始めてみよう

以上が、弓道の魅力と始め方と注意点です。
あまり身近なスポーツではないかもしれませんが、的を射る楽しさを味わえ、集中力も養うことができる日本の伝統的なスポーツです。

興味のある方はぜひ始めてみてはいかがでしょう。