今、ペットを我が子のように可愛がる人が増えています。
それに伴い、ペットが亡くなった時、そのショックでペットロス症候群になってしまう人が少なくありません。
では、ペットロス症候群になると、どのような症状が現れるのでしょうか。
ペットロス症候群に対する心構えや乗り越え方はどのようにするべきなのでしょうか。
1.ショックや自責の念で深く落ち込む
ペットロス症候群の典型的な症状の1つが、「深い落ち込み」です。
今まで明るかった人でも、ペットロス症候群になると、もう立ち直ることができないのではないかというくらい落ち込んでしまいます。
ペットロス症候群における落ち込みの症状の原因は、2つあります。
1つ目は、今まで当たり前のように自分の傍にいたペットが、突然いなくなってしまったことに対するショックです。
ペットに対する愛情が深かったために、「可愛いあの子はもういないのだ」という現実を受け入れることができずに落ち込んでしまいます。
現実を受け入れた後も、大き過ぎる悲しみと喪失感に心が押しつぶされそうになり、落ち込みからなかなか立ち直れなくなります。
2つ目は、自責の念です。
死にゆくペットに対して、「もっと何かしてあげれば、あの子は死なずに済んだかもしれない」という後悔が、落ち込みの症状へと繋がっているのです。
2.何に対しても意欲が湧かなくなる
ペットロス症候群になると、慢性的な倦怠感に悩まされ、何に対しても意欲をなくしてしまうようになります。
1日中だるさが続き、何もやる気が起きなくなります。
その結果、朝から晩まで何もせずにボーッと過ごしてしまう日々が続くこともあります。
食欲や物欲なども落ちてしまい、「もう何もいらない」という絶望的な精神状態になってしまうこともあります。
その結果、食事も喉を通らなくなり、それに伴って体力も低下し、生きていくことそのものを億劫に感じてしまうようになります。
3.自分のペースでゆっくり現実を受け入れる
ペットロス症候群から立ち直るためには、「愛したペットはもういない」という現実を受け入れる必要があります。
ペットロス症候群になってしまうと、現実を直視することができなくなります。
そして、「あの子はまだ死んでいない」と無理矢理思い込んでしまうようになり、益々自分の心を追い込んでしまうようになります。
この状態のままでは、立ち直ることはできません。
そのため、つらくても、ペットが亡くなってしまったという現実を受け入れなくてはなりません。
しかし、早く立ち直ろうと焦るあまり、無理矢理現実を受け入れようとして、自分自身を追い込んでしまっては逆効果です。
現実を受け入れるのは、あくまで自分のペースで行うということが大切です。
「昨日は受け入れられたけれど、今日は悲しくてたまらない」という状態になっても良いでしょう。
つらさのあまり、号泣してしまっても良いでしょう。
自分の悲しみに優しく寄り添いながら、少しずつ現実を受け入れ、ペットのいない日々に慣れていきましょう。
4.理解してくれそうな人に、心の内を打ち明けてみる
自分1人だけでペットロス症候群を乗り越えようと頑張ってしまうと、心が悲鳴を上げ始める場合があります。
そこで、今の悲しみやつらさを人に話し、聞いてもらうことで心を癒すということも大切です。
悲しみやつらさなどのネガティブな感情は、自分1人の心の中に溜め込んでしまうと、更に大きくなるという性質を持ってます。
そのため、人に話して発散する必要があります。
但し、人に話す時は、相手を選ぶようにしましょう。
ペットの存在を軽く捉えてしまうような人に話しても、残念ながら理解を得ることはできません。
これでは逆効果になってしまいます。
そのため、自分と同じように、ペットを失った経験を持っている人に話すことがオススメです。
そのような人であれば、悲しみやつらさを理解してくれるでしょう。
5.症状が数ヶ月間続くようなら、病院を受診する
ペットロス症候群は、ゆっくりと自分の心に優しく寄り添っていけば、必ず立ち直ることができます。
しかし、中には、その症状に数ヶ月以上苦しみ、社会生活を送ることができなくなってしまうという人もいます。
この場合は、早めに精神科か心療内科の病院を受診しましょう。
ペットロス症候群になってしまうと、誰でも一定期間は落ち込んでつらい思いをするものですが、その期間が過ぎれば、自然に日常生活が戻ってきます。
人間の精神には、そのような治癒能力が備わっているのです。
しかし、いつまで経っても立ち直れず、日常生活がどんどん荒んでしまった場合、放っておくと益々悪い状況に陥ります。
そのなってしまう前に、早めにびょうんで治療を受けるようにしましょう。
ペットロスの症状と乗り越えるための方法とは
ペットを心から愛している人であればあるほど、ペットを失った時の悲しみが深くなり、ペットロス症候群になってしまうリスクが高くなります。
しかし、自分のペースでゆっくりと悲しみに寄り添っていけば、必ず立ち直ることができます。
時には、同じ悲しみを経験した人の支えも借りて、焦らずじっくり自分の心に向き合ってみてください。
亡くなったペットも、大好きな飼い主が1日も早く元気になってくれることを願っているはずです。