ベネッセアートサイト直島(香川県瀬戸内海)は島中がアートであふれている

最終更新日:2017年9月17日

瀬戸内海に浮かぶ、周囲16キロ、面積8平方キロの直島。

高松港から高速艇で25分と近く、車で走るだけならあっという間に廻れるほど小さな島ですが、島中がアートであふれています。

早速、船から降りて、心地いい潮風に吹かれながら旅のスタートです。

1.現代アート拠点ベネッセハウス

1992年、安藤忠雄が自然・建築・アートの共生をコンセプトに設計し、美術館とホテルが一体となったユニークな施設です。

瀬戸内海を一望する
開放感あふれる空間には、アルベルト・ジャコメッティ、セザール、リチャード・ロングなどの現代アート作品が床や空間に展示され、不思議な世界を創り出しています。

また、地下にはオシャレなレストランとショップがあり、アンディ・ウォーホルなどの作品を眺めながら食事やお茶をいただくのも楽しみです。

施設の外に出ると、芝生や林の中にも作品が点在しているので、散策しながら探してみるのも楽しみです。

2.地中美術館でモネと出会う

ベネッセハウスから徒歩で15分。
2004年に、同じく安藤忠雄の設計によって建てられた地下美術館です。

クロード・モネの部屋には5点の睡蓮の大きな作品が掛けられています。
生涯、睡蓮を描き続けたモネの晩年の作品で、白壁に自然光がそそぐ空間づくりは、モネが抱いていたアイディアをもとに設計されたそうです。

また、ジェームズ・タレルの部屋のオープンスカイ、ウォルター・デ・マリアの部屋など、概念を覆すような力強さに圧倒されます。

景観を損なわないよう、外観は大半が地下に埋もれているにもかかわらず、さんさんと光が降り注ぐ建物は、これ自体が素晴らしい安藤ワールドを創り出しています。

3.静かに佇む李禹煥美術館

リ・ウハンは、絵画や彫刻など幅広い分野で活躍中の国際的アーティストです。
その彼と安藤忠雄のコラボレーションによる美術館です。

半地下構造の建物の中には、自然石と鉄板を組み合わせた作品があり、建築と響きあうようなダイナミックな存在感です。

海と山に囲まれた谷間の美術館は、自然と建物と作品が対峙しながら、静かな時間を与えてくれます。

4.本村地区の家プロジェクト

島の3つの観光エリアのひとつ本村地区で、1998年から展開するアートプロジェクトです。
過疎化が現実問題となる中で、空き家などを改修し、人が住んでいた頃の時間と記憶を取り戻すという、空間そのものを作品化しています。

美術館を飛び出し、こうした生活空間の中で地元の人々と交流したり、のんびり時を過ごすのも、旅の思い出をいっそう豊かにしてくれます。
民宿もありますので滞在して、地元の料理を味わったり、島の暮らしを体験してみてはいかがですか。

5.草間彌生の赤かぼちゃ、黄かぼちゃ

草間ファンなら、これだけは見逃せません。
宮之浦エリアの宮浦港フェリー乗り場に、大きな赤かぼちゃのオブジェが目に飛び込みます。

赤と黒のてんとう虫の水玉模様、大胆に見えて草間さんならではの緻密さがうかがえる作品です。
黄かぼちゃのオブジェは島の南側、ベネッセハウスのそばにあり、黄色と黒の水玉模様のかぼちゃパワーがもらえます。

この他にも、島内には面白いオブジェがあちこちに点在しています。

6.海のイベント、瀬戸内海国際芸術祭

瀬戸内国際芸術祭は3年に一度、春・夏・秋の3シーズンで開催される現代アートの祭典です。
瀬戸内海に浮かぶ直島、豊島、女木島、男木島、小豆島など12の島と高松港・宇野港の2つの港を会場に、数々のアートプロジェクト、演劇、イベントなどが展開されます。

現代アートを身近なものに、島の生活や文化、歴史などに触れることもできます。
国内の著名作家をはじめ海外からのゲスト作家や観光客も多く、ベネッセコーポレーションの福武財団を中心に多くの協賛企業が増え、期間中は延べ百万人を越える人々で賑います。

ワクワクするような、海の祭典にぜひ参加してみてください。

7.香川県のグルメとお土産

香川県といえば、こしのあるうどんで知られています。
セルフサービスや高級な店までいろいろですが、地元の人は、気軽な店で天ぷらや甘く煮た揚げをトッピングしてツルツルと食べるのが定番です。

お土産用に半生うどんを置いてある店もあります。
また、瀬戸内海の魚介を使ったじゃこ天やエビ天、郷土料理のしょうゆ豆もオススメです。

小豆島の素麺やオリーブオイル、讃岐の和三盆も有名で干菓子や、名物かまどまんじゅうなども高松駅で買うことができます。

スケジュールを決めて訪れてみよう

青く澄んだ穏やかな海に浮かぶ瀬戸内海の島々は、だれもが心癒される風景です。
全部の施設や屋外作品を見ようとすると、1日では廻り切れないほどです。

滞在時間に合わせて、予定を立てておくことをオススメします。

レンタサイクルもありますので、健脚に自信のある方はチャレンジしてください。