1993年に世界遺産にも登録されている屋久島。
またの名を洋上のアルプスなんて呼ばれたりもします。
世界遺産に登録されるためにもいくつか基準があり、屋久島は「自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産」と「動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産」という二つの基準で登録されています。
世界遺産は人類が後世に残していきたい建物や自然であるので、それだけ美しいものであることが登録基準からうかがえます。
そんな世界遺産である屋久島の見どころを紹介していきます。
1.樹齢1000年を超える杉、屋久杉
屋久島と言ったら、屋久杉と言っても過言ではないのではないでしょうか。
屋久杉は屋久島固有の植物で、屋久島の地表は花崗岩で構成されています。
花崗岩で構成される地表には土壌から得られる栄養が少なく、本州などに比べて成長が遅いです。
成長が遅い分、樹脂が詰まっており、樹脂の働きで防虫・防腐作用が働き腐らずに成長することができていると言われています。
また、屋久島はひと月に35日雨が降ると比喩されるぐらい雨の多い地域です。
そんな自然環境もあって屋久杉は今日まで成長しています。
そんな屋久杉のなかでも樹齢が3000年を超えるものは縄文杉なんて呼ばれたりします。
西暦が2000年とちょっとですからそれよりも長い年月だなんて想像できないですよね。
屋久島には縄文杉を目的にされる方も多いのではないでしょうか。
2.亜熱帯から亜寒帯までの多様な環境
屋久島は鹿児島の南の海上に位置します。
麓の地域は黒潮と呼ばれる海流の影響もあって温かい気候です。
しかし、屋久島にある宮之浦岳と呼ばれる山頂は標高が1936mあり、麓とは気温の差があり、亜寒帯です。
その気候の変化により、多様な植物の分布をみることができるのも屋久島の特徴です。
動物では固有種のヤクシカやヤクザルをみることができます。
本来は本州に生息していたものと同じものでしたが、いまからはるか昔に本土と陸続きであったものが地殻変動で取り残された結果、独自の進化を遂げたと言われています。
3.日本百名山である宮之浦岳
屋久島には先にも述べましたが洋上のアルプスと言われており、これは屋久島自体が東京23区と同じ程度の面積にも関わらずそのなかに1000mを越える山々を有すためです。
そのなかにある宮之浦岳は深田久弥の日本百名山にも選出されており、名峰と呼ばれています。
宮之浦岳は屋久島のほぼ中央に位置するため、登山するのも簡単ではありません。
それでも、世界遺産が擁する山、百名山の一座であるため、登ってみる価値は十分にあるでしょう。
当然ながら行程には余裕をもってというのは言うまでもありません。
4.ジブリ映画、もののけ姫の題材となった白谷雲水峡
日本が世界に誇るアニメ映画の巨匠、宮崎駿監督の代表作であるもののけ姫の舞台としても屋久島は使われています。
それが白谷雲水峡です。
一時期は映画の舞台となったとだけあってファンが殺到した頃もあったそうです。
多雨な屋久島だからこそのコケの群生は自然の雄大さ、長い年月をかけて育まれた地球の歴史のようなものを感じさせてくれ圧巻です。
5.多雨な島でみられる迫力の滝
屋久島にはその気候柄、滝も多数存在します。
千尋の滝、大川の滝、竜神の滝、トローキの滝。
いずれの滝も屋久島の土地で磨かれてキレイな水で、水の量や流れ落ちる落差などそれぞれダイナミックで屋久島の自然と併せて美しく魅了されます。
屋久島は四季もしっかりとあり、いずれの時期に言っても美しい景色をおがめることと思います。
6.屋久島にもある露店風呂
屋久島にはあまり知られていないかもしれませんが、露天風呂が点在します。
値段も多くの温泉で500円でおつりがくるリーズナブルなお値段です。
本土で入る温泉とはまた違った景色が楽しめて、疲れた体を癒してくれるでしょう。
屋久島に温泉だけ入りに行くというのも贅沢で良いでしょう。
屋久島の楽しみ方は人それぞれ
いかがでしたでしょうか。
屋久島の観光ポイントは様々な角度から紹介しました。
世界遺産にも登録された屋久島ですから、人生で一度はみておきたい、訪れておきたいスポットの一つです。
特に屋久島は日本が有する世界遺産で唯一自然の美しさを認められた遺産でもあります。
日本には富士山や白神山地、知床、小笠原諸島といった自然遺産がありますが、いずれも認定の基準はほかの項目です。
それだけでもみる価値はあるかと思います。
ただ、後世に引き継いでいきたい遺産でもあるので、観光に訪れる際には生態系を壊さないように、立ち入り禁止の区域には入らないようにしてください。
それさえ気を付ければ、山に登るも景色を眺めるも、動植物を観察するもよし。
それぞれの屋久島を訪れる目的があると思いますので楽しんでください。