定年後の旅!称名滝(富山県)落差350メートルの滝と水深60メートルの滝つぼ

最終更新日:2017年10月6日

富山県は立山町芦峅寺にある称名滝は、名峰の連なる立山連峰の清水が1か所に集中、それが一気に称名峡谷から流れ落ちていく水の落差350メートル、日本一の大滝です。

日本の滝100選や日本の音風景100選にも選ばれた素晴らしい観光スポットです。

季節ごとに彩りの変化を見せてくれるのですが、春にしか見れない見どころがあるのでここに簡単にご紹介します。

1.春の称名滝にはさらに落差のあるハンノキ滝が現れる

称名滝は雄山や大日岳、地獄谷、弥陀ヶ原高原などの立山連峰の雪解け水の流れが集中、それが一気に崖をつたって流れ落ちていく絶景が魅力です。

観光シーズンが始まる春先となると当然ながら雪解け水が増加します。

そのことによって称名滝の右側に「ハンノキ滝」なる滝が現れ、こちらは何と落差が500メートルに達し、2つの滝が流れ落ちるそれは素晴らしい景色が誕生します。

またそれ以外にも小さな滝が無数に発生することもあり、世界でここでしか見ることのできない絶景となります。

雪解け水と雨水などが重なって本当に水量が多くなるとハンノキ滝のさらに右側に細い「ソーメン滝」も発生し、観光に訪れる人をさらに楽しませてくれるのです。

そして条件が重なると虹も発生、この世のものとは思えぬ幻想的な光景となります。

ちなみにハンノキ滝を見ることができるシーズンは例年4月から7月とされており、雪解け水の量によって多少前後するようです。

夏の清涼感、秋の紅葉に染まった木々の中流れる称名滝もたいへん魅力ですが、迫力ある光景という意味では春先から初夏にかけての称名滝にまさるものはありません。

2.そもそも称名滝の名前の由来は?滝つぼの深さは?

称名滝という名称は一説によると、浄土宗開祖の法然和尚がかつて霊峰の立山に参拝した際に、滝の流れ落ちる音が「南無阿弥陀仏」と称名念仏を唱えているように聞こえたことから名付けられたとされています。

もちろん本当かどうかは判断できるものではありませんが、実際に滝を目の前に耳を澄ますと大自然の雰囲気もあり、どことなく心が洗われていくように感じます。

感受性の豊かな方では本当に念仏が聞こえてくるかもしれませんね。

また落差350メートルの滝の水は水量が多い時期には毎秒100トンにも達することがあり、それを受け止める滝つぼも水深60メートルと見えない部分でも絶景が存在しています。

3.春先から初夏に出向くならぜひ訪れたい近隣の観光スポット 雪の大谷

立山町は称名滝もさることながら、他にも立山連峰に関わる観光スポットが豊富に存在します。

春先から初夏にかけての迫力ある光景の滝を見るのでしたら、少し日程に余裕を持ってぜひ訪れていただきたいのが「雪の大谷」となります。

雪の大谷は立山室堂平にあり、標高は2400メートル台、吹き溜まり構造によって特に雪が積もりやすいエリアです。

多い時には20メートルに達することがあり、観光シーズン前にはブルドーザーで丁寧に除雪、天然の雪の壁が誕生するのですが、この光景は立山に春の訪れを告げる風物詩にもなっています。

大谷が開通すると全国、最近では中国や台湾の方を中心に海外の方も多く訪れており、シーズン中は国際色豊かな光景ともなります。

海外観光客が増えること自体はいいことですが、それにともなって各種マナー違反の増加も問題になってしまいます。

しかし立山観光で面白いのは彼らのマナーの良さです。

日本の常識があまり理解できない海外の方による観光地でのマナー違反が度々問題になる中、雪の大谷をはじめ立山観光スポットでは訪れる海外観光客の数からすると非常にトラブルが少ないのです。

数ある観光地でも特に自然、かけがえのない光景を見るとどのような方であっても澄んだ心を持つのでしょう。

宇宙飛行士が宇宙から青く美しい地球を眺めると人生観が変わるというエピソードがありますが、それを思い出させてくれます。

4.称名滝観光をする上での注意点

称名滝のある立山町芦峅寺は標高が高いエリアです。

夏場でも涼しく感じるほどですし、春先ともなるとまだまだ寒いことが多く、平地よりも10℃ほど低いこともしばしばです。

水量が多いと水しぶきがこちらまで飛んできたりしますから、防寒着は必須です。

また駐車場から歩いて20分以上かかることもあらかじめ覚えておきましょう。

北陸新幹線も開業してこれまでよりも早く、近くなった称名滝

冬季は閉鎖されますが、称名滝は1年の大半訪れることが可能であり、そして季節ごとに違った景色を見せてくれます。

春先から初夏の迫力の落水シーンは日本だけでなく世界的にも極めて珍しい光景ですし、近くには雪の大谷をはじめとしたやはり世界的に珍しい光景が目白押しです。

北陸新幹線も開業してこれまでよりもアクセス性が非常に高まっていますし、春先やゴールデンウィークに富山を訪れる方はぜひ称名滝を堪能してみてはいかがでしょうか。