定年後の旅!雪の金閣寺(京都府)の清々しい美しさに心を洗われる

最終更新日:2017年9月25日

京都は寒いと言っても街中では、余り雪が積もることはありません。
しかし、一年に一度あるかないかの積雪情報を確認して、雪の金閣寺へ行ってみましょう。

金色に輝く建物の上に真っ白な雪が積もった姿は必見です。

1.アクセス

金閣寺へは、京都駅からバスがあります。
これを利用するのが一番便利です。

京都のバスにはとてもお得なものがあります。
それは、一日乗車券と言って、一日中乗り降りが自由な乗車券です。

もちろん、区域の制限はありますが、金閣寺はその中に含まれていますし、多くの観光スポットが含まれています。

北山方面や大原の方へ行く場合は追加料金を払えば、区域外でも乗り降りできます(区域から外れる分だけの支払いとなります)。

バスの運転手さんからも購入できますが、できれば駅の案内所で購入しましょう。
ついでにバスの路線図も貰っておくと便利です。

2.雪化粧の確認

金閣寺が雪化粧をするのは、本当にまれです。
京都市内は雪は余り積もりませんから、天気予報で確認して出掛けるようにします。

パソコンやスマホの天気予報は全国の天気を確認できますから、それを使います。

時間に制限のない人たちなら、朝に金閣寺のホームページを確認して出掛けるのも一つの方法です。

東京からなら3時間で到着することが可能です。

3.金閣寺の歴史

金閣寺が足利義満によって建てられたことは、多くの人がご存じでしょう。
学校の教科書にも載っていますし、修学旅行で行ったという人も多いことでしょう。

簡単に説明しますと、金閣寺は臨済宗相国寺派のお寺です。
正式な寺号は鹿苑寺と言います。

金閣というのは、鹿苑寺の中の舎利殿を言うのです。
しかし、この金閣は当時(室町時代)の建物ではありません。

応仁の乱で一度、昭和25年(1950年)に放火によりもう一度消失してしまいます。
その犯人はこの寺で修行をしていた学僧でした。

そのときのことを小説にしたのが、三島由紀夫の「金閣寺」や水上勉の「金閣炎上」「五番町夕霧楼」です。
読んだことがある人も多いことでしょう。

その5年後に再建され、現在に至っています。

4.独特な建築様式

金閣は木造3階建ての楼閣建築です。
しかし、この3階が全て違う様式です。

1階は寝殿造り、2階は書院造り、3階は禅宗様式となっています。
つまり、1階は公家すなわち朝廷、2階は武家、3階は出家した足利義満を表しています。

そして、これは足利義満が一番上に位置すると示しています。
このようなところにも作った足利義満の思いが込められているのです。

更に、一番上に乗っている鳳凰ですが、この鳥は徳のある天子が現れるときに姿を現すとされ、天皇が変わることを暗示しているとも言われています。

5.絶景、雪景色の金閣

さて、雪の情報を得て金閣を訪れると、まずはその清々しいまでの美しさに心を打たれることでしょう。
鏡湖池には、その姿が映り込んで息をのむばかりです。

雪が止み、冬の青空になっていれば、雪の白さと黄金の輝きが相まって、素晴らしい景色を描き出しています。
雪をうっすらと被った鳳凰は、寒さを必死に耐えているようにすら見えます。

また、雪がしんしんと降っている場合も、また違う趣を味わうことができます。
入り口から歩いて行くと、鏡湖池の畔に出ますが、その途端に金閣の姿が見に飛び込んで来ます。

多くの人が思わず立ち止まってしまうところです。
遠く室町幕府に思いを馳せるのも良いでしょう。

全てを自分の手にしようとした足利義満の思いを感じてみるのも一興です。

そして、その美しさ故に、火を付けてしまった学僧の心を思いやってみましょう。

黄金の金閣とは一体どのような思いを人間に与えるのでしょうか。

6.庭園も素晴らしい景色です

鹿苑寺の庭園は泉水回遊式庭園と呼ばれる様式の庭園です。
ここは世界遺産に登録されています。

その理由というのが、8世紀から続く寺院兼庭園として京都の文化はもちろん、日本の文化を世界に発信する中心地であり、現在の日本の庭園文化に多大な影響を与えたからということです。

確かに、いろいろな寺院へ行ってみると、ここの庭園と同じ様式が見られます。

7.寒さ対策も万全に

冬の京都は底冷えがします。
簡単に考えて出掛けると、風邪を引き込んでしまうこともあります。

服装はもちろん、雪の金閣寺を訪れるなら足元にも注意しましょう。
雪が積もったところはかなり滑りますから、歩きやすく、滑りにくい靴を履いて出掛けましょう。

使い捨てカイロなども準備しておくと良いでしょう。

8.食事も楽しみの一つです

雪の金閣寺を堪能したなら、食事に出掛けましょう。
周りには、幾つもの食事ところがあります。

しかし、景色は満足できても、寒さには閉口したことでしょう。
近くに美味しいお蕎麦屋さんがありますので、行ってみましょう。

店舗も古民家を改装したものなので、京都の風情を味わうこともできます。
ここでオススメなのが、湯葉あんかけ蕎麦です。

湯葉に鶏肉やたけのこ、椎茸などを包み、お蕎麦と一緒に頂きます。
寒いときにはぴったりの体の温まる料理です。

また、生八つ橋のお店もあり、店内で甘味を頂くこともできます。
食後のデザートにいかがでしょうか。

お茶はもちろんお抹茶のお薄がオススメです。

天気予報をチェックして、雪の金閣寺を見に行こう

雪の金閣寺をゆっくり巡り、景色と人々の心を思い、食事は温かく美味しいものを頂き、心も体も満足させましょう。

時間がある方は、バスの一日乗車券を活用して、後何カ所かを回ることもできます。