定年後の旅!大曲の花火(秋田県)で花火師たちの真剣勝負の技に酔う

最終更新日:2017年9月25日

毎年夏を中心に全国各地で数多くの花火大会が開催されますが、中でも大曲の花火は最高峰の大会です。

大曲の花火は正式名称を全国花火競技大会と言い、花火を芸術の域にまで高めた光と音の競演が繰り広げられます。

1.花火師たちの技を競う最高峰の舞台

秋田県の内陸部に位置する大仙市大曲の雄物川河川敷運動公園が、全国花火競技大会の開催場所です。

毎年8月の第4土曜日に行われる大曲の花火には、人口8万人の大仙市にその10倍近い観光客が訪れます。

秋田県内で開催される祭りやイベントでは秋田市の竿灯まつりが観光客数も最も多く100万人を超えますが、こちらは4日間合計の人数です。

大曲の花火はわずか1日で約70万人の観光客が集中するため、道路や交通機関の混雑ぶりも半端ではありません。

日本一と称えられるほどの規模と豪華な演出を特徴とする大曲の花火がテレビ等を通じて広く知られるようになり、1990年代以降は毎年観光客が増え続けてきました。

全国の花火師たちが技の限りを尽くして独創的な花火を競い合う光景は、まさに全国花火競技大会の名に恥じない一大イベントです。

大曲の花火は明治43年に諏訪神社祭典の余興として始まり、大正4年に現在の名称に改められた経緯があります。

中でも全国花火競技大会の評価を揺るぎないものにしたのは、昭和39年にこの大曲の地で生み出された創造花火です。

2.創造花火と大会提供花火

大曲の花火には夕方に行われる昼花火の部と、夜空を背景に打ち上げられる夜花火の部があります。

昼花火では5号早打ち5発と割物・煙竜という3種類の花火が打ち上げられ、特に色付きの煙が広がる煙竜は花火通に人気の演目です。

夜花火では割物と創造花火の演目で花火師たちが腕を競い合い、合間に打ち上げられる大会提供花火も圧巻の迫力で観客の目を楽しませてくれます。

このうち割物というのは、光が菊の花の形や牡丹の花の形など円形に広がる伝統的な花火のことです。

創造花火は昭和39年に大曲の佐藤勲氏が考案した新しい花火のスタイルで、円形に限定されない自由な形状と趣向を持つ斬新な花火が次々と生み出されてきました。

花火師ごとに異なる個性とセンスが発揮される創造花火は、花火を芸術の域にまで高めた表現方式です。

自由に選定されるBGMも創造花火を盛り上げる要素として欠かせません。

クライマックスとなる大会提供花火はその年ごとに違ったテーマが表現され、光と音楽の壮大な演出で観客を感動と熱狂の渦に巻き込みます。

3.周辺道路は大渋滞に

花火好きの人なら人生のうちに一度は見なければ死ねないというほど見応えのある大曲の花火です。

しかし小さな町に70万人以上の観客が押し寄せるため、混雑は避けられません。

会場となる雄物川河川敷運動公園は市の郊外にあってJR大曲駅から離れていますが、大会当日に車で会場入りしようとすると周辺道路の大渋滞に巻き込まれてしまいます。

会場周辺にはいくつかの無料駐車場が用意されているとは言え、アクセスに有利な駐車場ほど当日早朝には満車となります。

日程に余裕のある人の中には数日前から駐車場所を確保し、車中泊をして大会当日を迎える光景が見られるほどです。

有料駐車場も含めて会場周辺の収容台数には限りがありますので、車でアクセスする人は早めに現地入りして駐車場所を確保するといいでしょう。

大会が終わった直後は約70万人の観客が一斉に移動するため、会場近くの駐車場は日付が変わる直前まで車がなかなか出せません。

かえって会場から離れた駐車場を利用してそこから徒歩で会場入りした方が、少しでも早く帰ることができます。

4.交通機関を利用した会場入りの方法

遠方から大曲の花火を見にくる人は、秋田新幹線などの交通機関を利用して会場入りする場合も少なくないものです。

全国花火競技大会に合わせて増発列車も多く運行されてはいますが、それでも車内は山手線のラッシュ時並みという混雑が予想されます。

車を利用する場合でも交通機関を利用する場合でも混雑はある程度避けられませんので、混雑対策のためにも可能な限りスケジュールに余裕を持つことが欠かせません。

会場の雄物川河川敷運動公園はJR大曲駅から徒歩で30分ほどかかりますが、大曲駅から会場まではシャトルバスが運行されていません。

大曲駅から20キロほど離れた横手市の秋田ふるさと村に車を駐車した場合、そこから会場近くまで運行されるシャトルバスに乗ることが可能です。

この他にも大仙市役所の神岡・中仙・西仙北・協和各支所に駐車して最寄り駅から列車で大曲駅まで移動し、駅から徒歩で会場入りする方法もあります。

5.自由席は場所取りにも行列

雄物川河川敷運動公園の会場では大曲花火大橋と姫神橋の間に観覧席が設置されており、雄物川を挟んだ対岸で打ち上げられる花火を間近で見られます。

2017年のケースでは有料観覧席は大曲商工会議所の直接販売に加え、電話受付とインターネット受付という3種類の販売方法がありました。

いずれも抽選販売となりますので、抽選に当たった人だけが有料の桟敷席で迫力満点の花火を見物できます。

自由席では良い場所を確保するための場所取りも行われており、当日の開放時間前には入場待機場所に長蛇の行列が並びます。

打ち上げ場所に最も近い観覧席はこうした混雑も覚悟しなければなりませんが、混雑を避けてゆっくり花火見物ができる会場近くの穴場スポットも人気です。

いずれにしても大曲の花火を心ゆくまで堪能するためには、会場入りから場所取りまで時間に余裕を持って行動した方が圧倒的に有利となります。

6.あれば便利な持ち物

帰りを急ぐ必要がないという条件で会場近くの駐車場に車を止めるのでない限り、大曲の花火を見るには会場まである程度歩くことになります。

特に中高年の人にとっては暑い中を歩くのも大変ですが、帽子や日傘などで暑さ対策をしっかりして臨めば熱中症を予防できるものです。

会場に到着すれば露店で飲料なども売られているとは言え、店も混雑する上に飲料は市販価格より高く売られている例も少なくありません。

適度な水分補給を心がけるためにも、事前にペットボトルなどで水を持参していれば何かと重宝します。

自由席の場所取りなどで長時間並ぶ場合には、座って待つために折りたたみ椅子を用意しておいた方がいいでしょう。

河川敷には蚊などの虫も多いので、虫除けスプレーなどの対策も欠かせません。

会場内の仮設トイレを利用する際にはトイレットペーパーが切れている場合が考えられますので、あらかじめ持参しておくと安心です。

この他にも懐中電灯やタオル、天候条件によっては雨具も準備しておくといいでしょう。

テレビではなく、現地で大曲の花火を楽しもう

大曲の花火はNHKの衛星放送でも毎年生中継されるため、大画面テレビがある家では自宅でも迫力を味わうことができます。

とは言え打ち上げ場所のすぐ目の前で見る創造花火や大会提供花火は、テレビ映像と別物と言えるほど迫力が違うものです。

混雑を乗り越えて味わう光と音楽による競演の感動は、生涯忘れられない体験となります。