息切れを生じやすい状態は、いくつかの原因が考えられます。
生活習慣が関係しているものと、病気が関連しているものとがあります。
その原因を解決するために「代償機能」が働き、その結果として息切れが生じ、酸素を補給しようとします。
ここではその原因と対策をご紹介していきます。
以下を参考にしてください。
1.運動耐容量が低下している
まず考えられるのは、日頃の運動不足です。
それゆえに、少し激しい運動をしただけでも息切れを生じてしまいます。
これは運動耐容量が低下していることを示しています。
要は、心臓が鍛えられていないことを意味します。
対策としては、運動習慣を日常生活に取り入れることです。
いきなり激しい運動は心臓に負担がかかるので、1日30分程度のウオーキングから始めることをオススメします。
時間がない人は時間が少なくてもいいので有酸素運動を行うことが有効です。
例えば縄跳びをすることも運動耐容量を上昇させるうえで効果的です。
また、いつも降りる駅よりも1つ前の駅で降りて歩く時間を増やすのも方法の1つです。
これにより徐々に運動耐容量を上昇させていきましょう。
2.心臓が弱っている
息切れをすることの1つに心臓が弱っていることがあります。
心臓にはポンプ機能があり、その機能により全身に血液を循環させています。
この心臓のポンプ機能が低下すると体内で酸素不足となり、より多くの酸素を取り込もうとして「息切れ」という代償機能が働きます。
心臓のポンプ機能が低下している代表的な病態は「心不全」です。
他には、肺炎の可能性もあります。
肺炎は酸素を取り込む肺胞が炎症を起こしている状態です。
レントゲン上では肺の部分が白く映ります。
肺炎になった場合は医師の判断のもと、抗菌薬の点滴を実施することが必須です。
身体を動かしていない時でも息切れがひどくなってきているようでしたら、すぐに病院を受診し、血液検査及びレントゲン撮影を受けることを推奨します。
身体を動かしている時に同程度の息切れが続いているようでしたら、ドラッグストアで販売されている商品を試すのも対策の1つです。
具体的には、血液の循環を良くする効果がある「救心」という商品を試してみることです。
息切れ・動機の緩和に効果があります。
3.貧血
貧血の人は息切れを起こしやすいです。
理由を順を追って説明します。
貧血は赤血球の数が通常より減少している状態です。
赤血球は酸素と結合し、全身に酸素を運ぶ役割があります。
貧血の自覚症状として、息切れの他にも起立時の立ちくらみや、めまいがあります。
1度、病院で血液検査を受けることをオススメします。
貧血を反映する指標は、「ヘモグロビン濃度」です。
女性で12g/dL以下、男性で14g/dL以下だと貧血です。
対策としては赤血球の材料となる鉄剤を経口摂取することです。
ただし、鉄剤には副作用があります。
代表例として、胃部不快感があります。
また鉄剤の影響により便の色が黒くなります。
一方、食品から鉄分を補給するのも方法の1つです。
鉄分含有量が多い食品はレバーや、パセリ、卵の卵黄部分、しじみなどです。
4. ストレスの蓄積
ストレスが溜まると、自律神経が乱れ、息切れを生じやすくなります。
仕事上のストレス、残業が多い人は特に要注意です。
対策としてはストレス発散や適度な気分転換が必要です。
仕事の合間に深呼吸をすることも有効です。
深呼吸をすることで酸素を十分に体内に取り入れることができ、自律神経の乱れを整えてくれます。
趣味を見つけるのも方法の1つです。
休日に趣味を行い、日常の中で楽しみを見つけ、ストレスの軽減に努めましょう。
そうすることで、結果的に息切れも落ち着いてきます。
5. 肥満
ここ数ヶ月で急に体重が増えたりはしていませんか。
肥満は、息切れの原因となります。
理由は体重が増えると、その分だけ体内を循環する血液量が増加し、ポンプ機能を担っている心臓に負担がかかるからです。
対策は、体重減少を目指してダイエットをすることです。
運動をする習慣を日常生活に取り入れましょう。
また、偏った食生活や夜遅くの食事・アルコールの摂取は肥満の原因となります。
また、塩分や糖分の摂取し過ぎも肥満の原因となり得ます。
このタイミングでダイエット及び食生活の見直しをすることも息切れ改善のためには効果的です。
まとめ
息切れを生じる原因を分類すると、生活習慣に関わるものと、まだ自分では自覚していない潜在する病気が関連しているものとに分かれます。
生活習慣に関しては上記に紹介したように見直しや、改善を図っていきましょう。
一方、病気が原因で息切れを生じている可能性もあるので、あまりに頻繁な息切れや、安静時の息切れがある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
その際、肺炎になってしまっている危険性もあるので要注意です。
早めの対策が重要です。