コンビニおでんの衛生上の問題点と添加物の健康リスク

最終更新日:2017年11月1日

おでんは日本人が大好きなメニューの1つで、屋台のおでんで一杯やるのが楽しみというサラリーマンも少なくありません。

近くのコンビニでもおでんは手軽に買えますが、蓋をせずに販売している店も多く衛生上の不安もあります。

1.衛生上の問題点

コンビニチェーンでは大半の店舗で冬場になるとおでんを販売しており、おいしそうなにおいに釣られてついつい買ってしまうという人も多いものです。

そのような店のおでんは業務用おでん鍋の容器でだし汁に入れられた状態で売られていますが、この容器には蓋がされている店とそうでない店があります。

おでんのにおいが店内に漂っているような店は蓋がされていない証拠で、だからこそおでんの売上も伸びるわけですが、衛生上は問題があります。

蓋がされていないと当然のことながら異物が入りやすくなり、店内に漂うほこりなどが混入する恐れが出てくるのです。

おでんはレジ前に置かれている例が多いため人の出入りも多く、おでんを入れた容器に蓋がされていないと会話の際につばなども入りやすくなります。

おでんのおいしそうなにおいに釣られるのは客ばかりでなく、店内に侵入した虫もにおいに吸い寄せられて容器に入ることも考えられます。

2.蓋をしてある店には安心感

店内が清潔に保たれているように見えるコンビニでも、特に紫外線を出す照明を使ってみる店には虫が集まりやすいと言われています。

客の出入りでドアが開閉する際などに店内へ侵入した虫が、おでんのにおいに引きつけられるのを店員は100%防ぐことは困難なものです。

おでんの容器に虫が入った場合は入り込んだ虫をその都度すくい出して除去していますが、中のおでんを廃棄するわけではありません。

容器に蓋をしていない店のおでんはこのような衛生上のリスクがありますので、コンビニからおでんを購入する際には蓋をしている店の方が安心して利用できるものです。

蓋をするとおでんのにおいで来店客にアピールすることができず、容器の中身が見えにくくなるため店の販売戦略上はマイナスとなります。

現在ではこうした衛生上の問題が指摘されるようになったため、蓋をして販売する店も増えてきました。

3.作りたての時間帯を狙う

おでんを入れた容器に蓋をするかしないかという判断は、コンビニチェーンで厳密なルールが決められているとは限りません。

コンビニチェーンによっては店の判断に任せているところもありますので、おでんの売上を伸ばすために蓋を開けっ放しで販売している店は依然として存在します。

そのような店からおでんを購入する場合には、作りたてのおでんが出る時間帯を狙うのも1つの手です。

店によっておでんが作られる時間はある程度決まっていますので、普段からよく利用する店ならそうした時間帯のサイクルを見極めることができます。

多いところでは朝昼夕方と1日3回作り替える店もあって、どの店も朝の比較的早い時間帯ならおでんの具が新しい可能性も高いものです。

逆に深夜の時間帯は作ってから時間が経っている例が多く、蓋を開けっ放しの店では異物混入の確率も高くなっています。

4.おでんの具に含まれる添加物

コンビニのおでんはこうした衛生上の問題点に加え、添加物が多いという点でも健康へのリスクがたびたび指摘されてきました。

これはおでんに限らず、コンビニで売られている弁当やおにぎり・パンなど、買ってすぐに食べられる商品には多くの添加物が使われているのです。

保存性を高める目的や見た目を良くする目的で使われる添加物にはいろいろな種類があって、基本的には国の安全基準を満たした物質に限り食品への使用が可能となっています。

おでんの場合は具材のちくわやはんぺんなどの魚介練り物に加え、大根・たまご・こんにゃくなどが人気商品です。

このうち魚介練り製品はソルビン酸カリウムなど保存料の健康リスクが問題視されるようになったため、最近は保存料を使わずph調整剤で代用する商品が増えています。

ソルビトールという物質も魚介練り製品の改良剤としてよく使用されていますが、よほど大量に摂取しない限り健康に影響はないと考えられます。

5.購入する店を選ぶ

単品で見れば安全基準を満たしていて健康に悪影響を及ぼす可能性が低い添加物でも、長期的に摂取し続けた場合や複数が組み合わさった場合の影響までは検証されていません。

自分で材料を買ってきておでんを作る場合でも魚介練り製品にはある程度の添加物が含まれているため、完全に無添加のおでんを作るのは難しいものです。

それでも自分で作るなら添加物の少ない材料を選ぶこともできますが、コンビニで売られているおでんにはそのような選択の余地はありません。

パッケージに包装されて売られる製品と違い、コンビニのおでんは原材料名表示がされていない点も不安材料の1つです。

それもコンビニのおでんを毎日のように大量に食べている人以外は、健康に顕著な影響が及ぶほどの量の添加物が体に入るわけではありません。

衛生的な販売方法の店を選び、購入する量もほどほどにするというのがコンビニおでんの無難な利用法と言えます。

衛生・健康面を考えてコンビニおでんを利用する

コンビニのおでんは以上のような衛生上の問題点と添加物の不安はありますが、作るのに手間がかかるおでんを24時間いつでも手軽に買える便利さも捨てがたいものです。

コンビニをよく利用するというシニア世代の人は、おでんを購入する前にその店の衛生レベルがどの程度なのかをよく確認してから買うようにするといいでしょう。