愛媛県の南部に位置する宇和島市は全国有数の鯛の産地として有名です。
マダイと呼ばれる鯛は愛媛県の県魚にも指定されています。
宇和島は古くから漁業が盛んな地域で鯛類の養殖は日本一の産地です。
瀬戸内の恵まれた環境の中で育った新鮮な鯛を使った伝統的な料理「宇和島鯛めし」は愛媛県の郷土料理として古くから親しまれています。
この愛媛県のご当地グルメは地元の人のみならず、今や全国から食べに訪れる人が増えるほど有名になりました。
「鯛めし」が有名な愛媛県ですが実はこの「宇和島鯛めし」は2種類の料理方法で美味しくいただくことができます。
1.炊き込みご飯風「鯛めし」～東予・中予地方～
伊予の国、愛媛県宇和島市の東予・中予地方の「鯛めし」と言えば、一匹丸ごと事前に焼いた鯛をご飯の上に置いて釜や土鍋に入れて、醤油と少しのお塩、昆布のダシでふっくらと炊きこんだ「炊き込みご飯」です。
ご飯が炊きあがったら鯛の身を箸でほぐし、ご飯と鯛の身を混ぜていただきます。
にんじん、ごぼうといった野菜や油揚げなどの具材はいっさい使わず、焼いた鯛のみ入れて炊き上げますので、鯛そのものの素材の味を堪能することができる、シンプルでありながら極上の逸品です。
新鮮な鯛の身は、ほくほくで大変美味しいです。
一般的な「鯛めし」のイメージはこのように鯛とご飯を炊き込んだ炊き込みご飯として全国的にも良く知られている料理ではないかと思います。
2.鯛の刺身と秘伝のタレをご飯にかけて食べる「鯛めし」～南予地方～
一方、宇和島市の南予地方の「宇和島鯛めし」は炊き込みご飯とは全く違った火を使わない料理です。
宇和島で獲れた新鮮な鯛を3枚におろし薄くスライスしたお刺身を、醤油やみりん、ダシのきいたオリジナルのタレにつけて、生卵とゴマや刻みノリ・シソ・ネギなどの薬味と一緒に、アツアツの白いご飯にかけて混ぜて食べる海鮮丼風の料理です。
室町時代から戦国時代にかけて瀬戸内水軍が戦中に船上で食べていた料理として始まり、その後地元の漁師へと受け継がれたいわゆる伝統的な漁師メシです。
新鮮な鯛の味を堪能できるこの食べ方は全国的にも珍しく南予地方独特の料理で「宇和島鯛めし」は「郷土料理百選」にも選ばれています。
ほんのり桜色に染まった鯛は見るからに美味しそうです。
プリプリと身が引き締まった新鮮なマダイの身は脂がのっていて普通にお刺身で食べても大変美味しいです。
タレごと豪快に温かいご飯にかけてぐるぐるとかき混ぜて食べるこの「宇和島鯛めし」は豪華で贅沢な卵かけご飯と言ったところでしょうか。
秘伝のタレに鯛の旨みが溶け込み、何杯でも何杯でもご飯をおかわりしたくなる味です。
3.お取り寄せで自宅でも本場の「宇和島鯛めし」を
現地、愛媛県でこのご当地グルメを堪能できればよいのですが、遠方に住んでいますとなかなか愛媛県をたびたび訪れるのは難しいかもしれません。
しかしご安心ください。
ご家庭でもお取り寄せをすれば本場の「宇和島鯛めし」を味わうことができます。
「宇和島鯛めし」の老舗「かどや」さんでは、新鮮なままの状態でスライスした鯛のお刺身を冷凍し、オリジナルの秘伝のタレと海藻、刻み海苔、ゴマ、ワサビをセットにしてネット通信販売しています。
商品が到着したら生卵を用意し刺身を解凍します。
刺身をタレに絡ませ温かい白いご飯に薬味などと一緒にかけると簡単に本場の「宇和島鯛めし」をいただくことができます。
産地直送なので鮮度は抜群です。
獲りたてのものと変わらない宇和島産の鯛の味をご家庭で味わうことができます。
お土産や贈り物ギフトとしても喜ばれる逸品です。
まとめ
愛媛県のご当地グルメ「宇和島鯛めし」は発祥の地である宇和島市はもちろん松山市内、松山空港、観光地としても有名な道後温泉商店街で、それぞれのお店の味を楽しめます。
炊き込み風と海鮮丼風の2種類の「鯛めし」の食べ比べるのも楽しみの一つかもしれません。
鯛は天然マダイと養殖マダイの2種類あります。
当然、前者のほうがお値段は高く当日の仕入れ状況にもよるので天然ものを食べたい時はお店に問い合わせされてから訪れるとよいでしょう。
養殖だからといって天然ものより落ちることはありません。
養殖マダイも天然ものにひけをとらず、いつでも変わらない味でしかもリーズナブルにいただくことができます。
「宇和島鯛めし」は愛媛の地酒や地ビールとも相性抜群です。
また愛媛県は柑橘類の生産量でも全国的に有名ですが、ミカンや伊予かんなどの柑橘を使ったお酒やカクテルなども人気で「宇和島鯛めし」と是非一緒にいただいてみてはいかがでしょうか。
また「宇和島鯛めし」はお腹にも優しい料理なので飲んだあとのシメのご飯にもぴったりです。
「宇和島鯛めし」、愛媛県を訪れた際には絶対に食べていただきたい逸品です。
一口食べるとその美味しさに思わずにっこり幸せな笑顔になれるそんな料理です。