グミには糖分や添加物が多く含まれ健康リスクが潜んでいる!

最終更新日:2017年10月30日

グミは子供のおやつとしてすっかり定着し、人気を反映してお菓子売り場に数多くの種類の商品が売られています。

子供ばかりでなく大人になってもグミを食べている人は少なくありませんが、食べすぎには注意したいものです。

1.独特の噛みごたえが人気

グミはドイツ発祥の菓子で、食用の実がなる植物のグミ(胡頽子)とは無関係です。

グミという名はドイツ語で「ゴム」を意味するだけに、もともとは子供の噛む力を養う目的で考案されたゴム質の菓子でした。

日本でも1980年代以降に菓子メーカーがグミを発売するようになり、子供たちを中心にブームを巻き起こします。

現在では粒型だけでなくひも型やサイコロ型など、さまざまな形状のグミが菓子売場を賑わせるようになりました。

果汁グミからコーラ味・ソーダ味・コーヒー味のグミまで、味や香りもさまざまです。

当初は子供向けのおやつとして人気を集めていましたが、グミを食べて育った世代は大人になっても愛好する傾向も見られるため、大人向けの商品も増えています。

噛みごたえのあるグミ独特の食感は、材料のゼラチンの持つ性質によります。

同じゼラチンを材料とするゼリーは水分が50%以上を占めるのに比べ、グミに含まれる水分は2%以下に過ぎません。

2.糖分が多く含まれる点に注意

ゼリーと比べても水分が圧倒的に少なくゼラチン特有の弾力を最大限に味わえるグミは、噛む力を強くできると同時に脳を活性化することにも役立つと言われています。

そのためシニア世代の認知症予防にもグミを活用できそうに想像されますが、市販のグミはほとんど例外がないほど糖分が多く含まれている点には注意が必要です。

グミに限らず糖分が多いお菓子の弊害として、虫歯の原因となることが昔から言われてきました。

糖分の与える悪影響は歯だけでなく、血流を通して全身にも及びます。

グミの多くには砂糖や水飴が使われており、どちらも摂取されると血糖値を急上昇させることで知られています。

血糖値の上昇スピードを示すGI値はともに90以上で白米よりも格段に高く、特に砂糖のGI値はあらゆる甘味料の中でもトップクラスです。

こうしたGI値の高さは血糖値が気になるシニア世代だけでなく、子供に対しても健康に悪影響を与えかねません。

3.血糖値乱高下の弊害

砂糖や水飴などGI値の高い糖分を多く含むグミを食べると、当然のことながら血糖値が跳ね上がります。

これを受けて血糖値を下げるホルモンのインスリンが分泌されますが、砂糖のように血糖値を急激に挙げる物質はインスリンを過剰に分泌させる点で健康への悪影響が懸念されるのです。

インスリンの過剰分泌で血糖値が下がりすぎると、今度は脳がエネルギー不足に陥ります。

その結果集中力や記憶力が低下して疲れやすくなるだけでなく、血糖値を上げるために脳が分泌するアドレナリンの弊害も出てきます。

アドレナリンは攻撃ホルモンとも呼ばれており、気分がイライラしたり暴力的になったりして情緒不安定の原因にもなります。

グミに限らず糖分を多く含む食品を食べすぎると血糖値が乱高下することになるため、子供の健全な成長にも心身両面への悪い影響が及びます。

シニア世代の人は孫が喜ぶような甘いお菓子を与えがちですが、量はほどほどにするのが無難です。

4.添加物の不安要素

市販のグミは砂糖や水飴などの糖分以外にも食品添加物という不安要素があります。

商品によっては砂糖や水飴といった天然の甘味料ではなく、スクラロースやアセスルファムKなどの人工甘味料が使われている場合も見られるのです。

人工甘味料の中には発がん性が指摘されている物質もありますので、グミを購入する際には使われていない商品を選ぶといいでしょう。

果汁グミの場合はブドウやオレンジ・いちごなどいろいろな果物の濃縮還元果汁が含まれていますが、製造の過程で失われる香りや味を補うために香料や酸味料が添加されます。

何百種類もある香料の中には刺激の強い種類や安全性が疑問視される種類も見られますが、原材料名には単に「香料」としか記載されていない点が不安材料です。

においが強すぎるようなグミを子供や孫に与えるのは避けた方がいいでしょう。

5.グミは手作りも可能

スーパーやコンビニで売られているグミの多くはこのように添加物が多く含まれており、ゲル化剤や安定剤・光沢剤なども絶対に安全だと言い切れる物質ではありません。

糖分と添加物を多く含むグミを大量に食べ続けるうち、子供の成長にどのような影響が及ぶのかわからない面もあります。

祖父母となったシニアの中には孫にお菓子やジュースを与えることを何よりの楽しみとしている人も少なくありませんが、子供が大好きだからと言ってグミを無闇に買い与えるのは考えものです。

料理やお菓子作りが得意な人なら、グミの手作りに挑戦してみるのも1つの手です。

糖分控えめのグミを作っても孫があまり喜ばない可能性があるので相応の砂糖は使わざるを得ませんが、少なくとも添加物のない安全なグミを作ることができます。

店からグミを購入する場合は添加物が少なくにおいのきつくない商品を選び、量もほどほどにすることが大切です。

子どもや孫といっしょに、グミと距離を置くようにしよう

ガムとキャンディの中間のような菓子として瞬く間に子供たちの人気を獲得していったグミにも、以上に見てきたような健康リスクが潜んでいます。

グミに限らずどの菓子でも食べすぎは体に悪いものですが、グミには一種の依存性もあります。

子供が病みつきになるような食感を持つグミだからこそ、取り扱いには注意したいものです。