現代では趣味･習い事として体を動かされる方も少なくなく、その選択肢も多く存在しています。
野球や水泳等が王道にも感じますが、その中でも剣道を選択される方も少なくありません。
子供から大人まで幅広い選手がいる剣道ですが、その魅力と注意点について紹介します。
1.剣道は礼儀作法を身に付けることができる
「礼に始まり礼に終わる」剣道に限ったことではありませんが、今までスポーツを経験された方は耳にしたことがあると思います。
スポーツの中でも剣道は特に礼儀に厳しく、試合前･後の礼を行わなかった選手を失格にすることさえありうる競技です。
結果に関わらず、必ず相手には敬意を持つ。
これは剣士としての基本です。
試合に限らず練習中でも、開始前の「お願いします」終了後の「有難うございました」を怠ることはありません。
また、剣道では自らの気迫を相手に伝えるために大きな声での掛け声が求められます。
初めは苦しく感じる方もいるかもしれませんが、経験を重ねるにつれて非常に爽快感のあるものになると思います。
基本的な挨拶から、ハキハキとした声を求められる剣道を通して、自然と社会でも通用する礼儀作法を身に付けることができます。
2.剣道は良い姿勢を癖づけることができる
剣道では姿勢も非常に重要なポイントになってきます。
防具を付ける時から練習中まで、背筋を真っ直ぐと伸ばしお腹を突き出さないキレイな姿勢を求められるためです。
これは見た目の問題だけではなく、自らの技の判定にまで関係してくる非常に重要なポイントです。
自分の技がどんなにキレイに決まっていようとも、キレイな姿勢が伴っていなければそれは一本として認められません。
技のキレと声だけでなく姿勢までが揃って、初めて一本として認められるスポーツです。
常にキレイな姿勢を求められる競技であるため、剣道を続けることで日常生活でも自然とキレイな姿勢が保てる様になります。
3.剣道は学校を練習場とする道場が多く、通いやすい
剣道クラブは地区の小・中学校の体育館にて練習が行われていることが多く、同地区の中でも複数のクラブが存在していることが多々あります。
「スポーツを習ったのはいいが、市民体育館等で活動があるために毎回入館料がかかってしまう」というケースがほぼ無いため、気軽に通うことができます。
しかし近くに学校があれば地元の剣道クラブが必ずある、という訳ではありませんのでそのあたりは近隣の剣道クラブがあるかを探す必要性は出てきます。
基本的には屋内での練習になりますので天候にも左右されず、練習時間に関しても平均で3時間～4時間(休憩含む)のところが多くなります。
夕方以降に練習を行っているクラブがほとんどですので、仕事終わりに行く方も少なくありません。
勿論見学もさせてもらえますので、興味のある方はお住まいの地区のクラブを探されてみると通いやすい場所で練習があっているかもしれません。
4.剣道は防具一式を揃えるのにお金がかかる
剣道を始めることに高いハードルを感じている方のほとんどは、この問題を気にかけている方が多いと思います。
初めは道着と竹刀のみで始められますので問題ありませんが、その後防具を使っての稽古が始まります。
面・小手・胴の防具一式はものにもよりますが、値段は安くでも5万円前後のものが多く出費がかさんでしまいます。
竹刀に関しても消耗品なので定期的に買い直す必要があり、道着もかなりの量の汗をかくので数枚の準備が無いと練習に通うこともままなりません。
また販売している店舗も個人経営の店舗が多く、スポーツ用品店等では手に入らないことが多々あります。
中には入会した剣道クラブの方からお下がりで防具を貰えることもありますが、サイズが合わないという問題にぶつかる可能性もありますので過度な期待は禁物です。
始める前に経済的に余裕を持った状態で始めるか、知人に防具を持っている人がいないかきいてみることも良いと思います。
5.剣道は臭いと肌荒れに注意
スポーツをする以上、ほぼ全ての人が汗をかくと思います。
汗が原因で体臭が気になったり吹き出物ができたりすることもあると思います。
クーラーがある環境なら話は別ですが、剣道は学校の体育館での練習が多いのでクーラーが付いていない環境も珍しくありません。
正直な話、剣道は他のスポーツと比較にならない程の汗をかきます。
体を守ってくれる道着は決して生地が薄いとは言いにくく、下にシャツを着ている方も多いのでかなり蒸れます。
一番の原因は防具の存在です。
頭と腕に関してはほぼ完全に保護されているため、汗の逃げるスペースが無く蓄積され続けます。
特に頭の部分に関しては軽い水溜りができる程の汗をかく方もいます。
そのため肌が荒れて顔に吹き出物ができる方も少なくありません。
竹刀でお互いを打ち合う競技ですので吹き出物が破れて更に肌荒れが進んでしまうこともあります。
「防具を清潔に保つこと・体臭ケア用品を常備すること・肌の油汚れを細かく手入れすること」この3点に気を付けることで、問題を少しずつ解決していくことができますので覚えておきましょう。
剣道を通して心も体も一人前に
礼儀作法に厳しく、激しい競技である剣道。
試合前後の礼節を重んじ乱闘や抗議といったものも無く、まさに「武士道」清く正しくという人間のあるべき姿を改めて学ぶことができます。
いくつかの注意点・問題点も勿論存在しますが、他のスポーツでは学ぶことのできないことも多くあると思います。
少しでも興味のある方や迷われている方は、まずは見学から始められてはどうでしょうか?きっと剣士としての新たな道が開けると思います。