鶏肉は含まれる脂肪分が少なく、脂肪を体にためにくくするアミノ酸が豊富

最終更新日:2017年11月19日

お肉の中でもヘルシーと言われて人気の鶏肉。

値段も豚肉や牛肉と比べてもお手頃で嬉しいポイントが多いお肉ですよね。

どの家庭でもよく料理に使われます。

今回はそんな鶏肉の魅力と注意点についてまとめてみました。

1.脂肪の気になる方にオススメ

鶏肉がヘルシーと言われる理由は、含まれる脂肪分自体が少ないこと、そして脂肪を体にためにくくするアミノ酸等(ナイアシンやメチオニンなど)の栄養素が豊富に含まれていることにあります。

例えばナイアシンは脂質代謝を促進するはたらきがあり、コレステロールの量をおさえてくれます。

むね肉に多く含まれている栄養素です。

メチオニンは肝臓の毒素や老廃物を体外に出して、肝機能を高めて代謝を上げる作用があります。

そうすることでナイアシン同様に血液中のコレステロール量をおさえる効果をもたらします。

さらに肝臓に貯蔵されている余分な脂肪を包んで乳化するはたらきもえります。

これは食べ過ぎや飲み過ぎによって脂肪肝に繋がるのを防いでくれます。

また鶏肉にはオレイン酸などの不飽和脂肪酸を含んでいます。

「脂肪酸」という名前ですが、悪玉コレステロールを減らすほか脂質の酸化を防ぐプラスのはたらきがあります。

動脈硬化の防止にも効果的です。

2.肌や髪の栄養にもなる美容効果も

鶏肉にはコラーゲンやたくさんのビタミンが含まれています。

コラーゲンは細胞と細胞をくっつけるはたらきをするたんぱく質で、肌や髪、爪などをつくっている重要な栄養素です。

コラーゲンを摂取してもそのまま肌などの構成分となるわけではなく、いったん消化され、アミノ酸まで分解されます。

このとき体が「体の中のコラーゲンが分解されて減ってきた」と認識することで、コラーゲンを生み出す線維芽細胞が新しくコラーゲンを作り出し、それが肌などの栄養になるわけです。

また、コラーゲンは関節痛をやわらげるはたらきや動脈硬化にも効果があります。

鶏肉には美容効果のある栄養素としてビタミンB6も含まれています。

ビタミンB6はたんぱく質やアミノ酸の代謝と関わっています。

たんぱく質を作り出すのをサポートすることにより、肌などの構成成分をつくるはたらきがあります。

またアミノ酸の代謝を助けて肌などの新陳代謝を促進し、ハリやツヤを保つ効果があります。

ちなみにビタミンB6も脂質代謝にも関与しています。

3.むね肉とモモ肉の違いについて

むね肉は鶏の胸の部分、モモ肉は鶏の足のモモの部分のお肉です。

位置的には近いところにあります。

むね肉は、脂肪が少なくたんぱく質が豊富なのが特徴です。

というのもイメージからも推測できますが、鶏は胸の部分をよく動かすのでお肉が引き締まっているからです。

ナイアシンも多く含まれています。

さっぱりとした風味で、調理によってはパサつくこともあります。

ここで「鶏むね肉のポン酢焼き」という簡単なレシピを一品紹介します。

材料はむね肉、片栗粉、塩胡椒、酒、ポン酢、オリーブオイルというほとんど家にあるものでできます。

まずむね肉の余分な皮や脂肪を取り除き、フォークで一口サイズにそぎ切りにしていきます。

これに塩胡椒、酒をもみこんで片栗粉をまんべんなくまぶし、オリーブオイルをしいたフライパンでこんがりと焼きます。

最後にお肉をひっくり返しながらポン酢を回し掛けて、また胡椒をかけて完成です。

モモ肉は脂がよくのっているというイメージかもしれませんが、脂肪は皮にたくさん含まれているのでそれを取り除くとだいぶ脂肪分はカットできます。

ジューシーで味わい深く、煮物などの出し汁としても活躍します。

4.食べ過ぎと生(なま)は危険

鶏によっては劣悪な環境で育てられたものもあり、体を構成する栄養素としてビタミンなどが本当に豊富に含まれているか怪しい部分もあります。

また、そもそも肉をたくさん食べること自体が実は体に合っていません。

というのも肉に含まれる動物たんぱく質は人間のものと異なっているからです。

さらに動物の肉は動物性脂肪や、尿素をはじめとした老廃物もたくさん含んでおり、それらは人間の腸内で悪玉細菌のエサとなります。

すると腸内環境を悪くし便秘やくさいおならに繋がります。

残念なことに、老廃物は美味しい肉汁に特によく含まれています。

さらには肉を多く食べ続けるとガンや心臓発作になる確率が上がるとのデータも上がっています。

また生肉には様々な細菌がすんでおり食中毒の危険性があります。

鶏肉ではカンピロバクター食中毒が有名です。

下痢や腹痛などが2日〜5日ほど続く症状があります。

生での料理は控えるのが無難でしょう。

また調理する際は、まな板越しに菌が生野菜などに移らないよう肉以外の食材を全て切り終わった後に切ること、しっかり火を通すことに注意が必要です。

まとめ

鶏肉は脂肪分が少ない上に脂質の代謝を促進し、肌や髪の健康を維持してくれるはたらきがあることでヘルシーと言われ、部位によって味や栄養分に違いがあることが分かりました。

摂りすぎには注意しながらも程よくとりいれていきたい食材ですね。