菓子パン・ドーナツに含まれる大量の添加物は、体に悪い

最終更新日:2017年10月17日

コンビニやスーパーではいろいろな種類の菓子パンやドーナツが売られており、おやつや軽食によく利用されています。

全般にカロリーの高い菓子パン類は添加物が含まれる製品も多いため、必ずしも体に良い食品ではありません。

1.菓子パンの種類と含まれるカロリー

パンに甘い味付けを施した菓子パンは日本独自と言っても差し支えない商品で、パンを主食とする欧米では日本のように菓子パンが何種類も商品化されているわけではありません。

アメリカのスーパーではパン売場を占める商品の大半が主食用のパンで、日本の観光客が菓子パンを買い求めようとしても目的を果たせないことがよくあります。

日本の菓子パンも古くはあんパンなど限られた種類しか売られていませんでしたが、その後クリームパンやジャムパン・メロンパン・チョコレートパンなど多様な菓子パンが登場しました。

製パンメーカーからは毎月多くの新商品が登場し、菓子パンの種類はよりいっそう豊富になっています。

菓子パンに含まれる糖質の量は商品によって異なりますが、1個当たり300kcalを超える高カロリーの製品も少なくありません。

パンの原料となる小麦粉にも100g当たり70g以上の糖質が含まれているのに加え、菓子パンにはカロリーの高い砂糖が多く使われています。

2.ドーナツ等は油にも注意

カロリー摂取の目安となるご飯の1杯分は、およそ250kcal程度と言われています。

1個でご飯1杯を上回るカロリーが含まれた製品も少なくない菓子パンを大量に食べている人は、カロリーの摂りすぎが懸念されます。

砂糖が多く含まれた菓子パンはご飯と比べると食後の血糖値が急上昇しやすく、血糖値を下げるために大量のインスリンが分泌される点も注意が必要です。

そのような食生活を続けているとインスリンが効きにくくなり、糖尿病の発症リスクも高まります。

スーパーやコンビニでは菓子パン類の売場にドーナツなど油で挙げた製品も売られていますが、その油には植物性油脂が使われているものです。

植物性の油は高温で調理する際にトランス脂肪酸に変化しやすいことが知られており、ドーナツ類にもこのトランス脂肪酸が含まれている可能性が高いと言えます。

トランス脂肪酸は心筋梗塞や脳卒中の原因となるだけでなく、糖尿病や認知症にもつながる可能性を持つと言われるほど健康リスクの高い物質です。

3.菓子パンに含まれる保存料や着色料

これらの菓子パンやドーナツは糖質や油ばかりでなく、添加物が多く使われている点でも健康に悪影響を及ぼす可能性を秘めています。

焼き立てのパンを売る店の商品は消費期限が当日または翌日までに設定されている例が多いのに比べ、製パンメーカーの工場で製造された菓子パンやドーナツは消費期限も数日に延長されているものです。

菓子パン類の保存性を安価に高くめられる方法として、ソルビン酸カリウムなどの保存料が使われている例が見られます。

このソルビン酸カリウムには細胞の原子核にあるDNAに損傷を与える作用があるため、発がん性が懸念されるの1つです。

ソルビン酸カリウムが使われた菓子パンでもごく少量が含まれているに過ぎないため、食べてもすぐに健康被害が生じるというわけではありません。

ソルビン酸カリウムを含む食品を日頃から大量に食べている人は、がんを発症するリスクも高まる恐れがあります。

同様にカラメル色素やタール色素などの着色料も発がんリスクが指摘されている添加物です。

4.イーストフードの安全性

菓子パンに限らずスーパーやコンビニで売られているパンの多くは、製造の過程でイーストフードと呼ばれる添加物も使われています。

通常はパンを膨らませるのにイースト菌を使いますが、製パン工場ではもっと低コストで効率的にパンを膨らませる目的でイーストフードを利用しています。

このイーストフードは塩化アンモニウムや炭酸カリウム・硫酸マグネシウムなど16種類の物質の中から、5種類ほどを組み合わせて作られます。

それらのすべてが毒性を持つわけではありませんが、塩化アンモニウムは動物実験で死亡例が見られました。

菓子パン類の原材料名には「イーストフード」としか記載されないのが普通ですので、どの種類の物質が使われているのか消費者は知ることができません。

菓子パンを購入する際には、できるだけ原材料名にイーストフードが含まれていない商品を選ぶようにするといいでしょう。

5.菓子パンの食べすぎには注意

スーパーやコンビニで売られている菓子パンやドーナツ類には、他にも香料や乳化剤・甘味料が使われている製品が多く見られます。

香料や乳化剤にも多くの種類がありますが、原材料名には細かい種類までは記載されないのが普通です。

動物実験で有害性が認められた甘味料のスクラロースも含め、菓子パン類を購入する際には添加物のチェックが欠かせません。

昔ながらのあんパンなどは菓子パンの中でも添加物が少ない製品も多く、時間がないときの腹ごしらえなどにも最適です。

とは言えメーカーによっては赤・青・黄などタール色素に分類される着色料が使われたあんパンも見られますので、購入は控えた方がいいでしょう。

添加物が少ない菓子パンやドーナツであっても、糖質が多いことには変わりありません。

ドーナツの場合は前述のようにトランス脂肪酸の影響も心配されます。

菓子パンやドーナツは食べすぎに注意し、たまに軽食やおやつとして食べる程度にとどめるのが無難です。

菓子パンやドーナツを食べるときは、パッケージ裏をチェック

いろいろな種類のおいしそうな菓子パンがパン売場で売られているのを見れば、女性だけでなく男性でもついつい手が伸びてしまうものです。

そんなときは袋を裏返し、原材料名を確認する習慣を身につけることで健康への意識が高まります。

カロリーの高い菓子パンやドーナツを控えれば、生活習慣病の予防にもつながっていくものです。