古くから、一生に一度は行ってみたい場所として人々の憧れだった伊勢神宮。
今も、多くの人々で賑わっています。
多くの人が訪れる場所だからこそ、事前の計画が大切です。
1.いまさら聞けない伊勢神宮基礎知識
伊勢神宮は約2000年の歴史を持つ神社です。
伊勢神宮の中心である正宮は内宮と外宮の2社です。
内宮は「皇大神宮」、外宮は「豊受大神宮」が正式名称です。
内宮には天照大御神が外宮には、豊受大神宮が祀られています。
天照大御神は、父、イザナギが左目から誕生した太陽の女神で、豊受大神宮はイザナギのミコトの妻、イザナミのミコトの子孫で神々の食事を司る神です。
2.お伊勢参りは外宮からが基本
伊勢参りといえば、日本で一番尊い神とされている天照大御神が祀られている「内宮」を思い浮かべる人がほとんどです。
しかし実は、古来より「外宮」に参拝してから内宮に参拝するという習わしがあります。
忙しい旅の日程のなかで、つい、参道もにぎやかな、内宮だけ参拝すればいいと思っている方もいらっしゃいます。
ところが、どちらか一方だけお参りするというのは方参宮といって昔からタブーとされています。
できるかぎり、外宮、内宮の順で両方参拝するようにしましょう。
3.参拝の心得
伊勢神宮は、ゆっくりまわると、外宮で約1時間、内宮は約1時間半はかかると見積もっておきましょう。
また参道にはおいしいグルメやお土産屋さんもたくさんあり、ついつい疲れを忘れて長時間歩き続けてしまいます。
その結果、翌日ひどい筋肉痛に襲われたり、歩いている途中で体や足が痛くなるということもあります。
また、真夏でなくても、温かい気候の時は熱中症に要注意です。
そのため、まず、参拝時の格好に気を付けましょう。
旅先でおしゃれをしたいのはやまやまですが、ここは軽い山登りにでもでかけたと思って服装を選びましょう。
靴は履きなれたスニーカー、帽子、日傘、心配な方は杖などをもっていくのもいいでしょう。
夏場は、多めの飲み物、冷感シートなど必須です。
また、携帯の小型椅子などあれば、助かります。
荷物はなるべく、リュックタイプにし、両手をフリーにしておくことをオススメします。
4.外宮の参拝ポイント
まずは火除橋を渡って神域へ入ります。
手水舎で汚れを落としたら、表参道へ。
木々が覆い神聖な空気が漂っています。
10分ほどで外宮の中心、正宮に到着します。
豊受大御神を祀る正宮は、瑞垣、内玉垣、外玉垣、板垣の四重の垣根が巡る中心に神明造の正殿があります。
一般参拝は外から二重目の御垣の前から行います。
日本古来の建築様式をしっかり見ておきましょう。
正宮のあとは、多賀宮、土宮、風宮、神楽殿をまわり、最後にせんぐう館に立ち寄りましょう。
せんぐう館では式年遷宮について詳しく展示されています。
5.駐車場に要注意
伊勢神宮は朝から多くの参拝客が訪れ、その順番も外宮、内宮の順ですので、順番に駐車場が満車となっていきます。
かといって、駐車場が空いている内宮からまわるのはタブーです。
そこで、なるべく早めに外宮にでかけることをオススメします。
外宮は5時から参拝可能ですので、もし、どこかに宿泊している場合は、徒歩圏内なら、朝ごはんの前に行くのもオススメです。
また車なら、朝食をすませて、なるべく早く旅館を出ることをオススメします。
チェックアウトの10時を過ぎてしまうと、ハイシーズンは何時間も駐車場が空きませんので、とにかくお伊勢参りは早起きが肝心です。
6.お伊勢参りに欠かせない参道のお楽しみ
外宮参道は、人気のグルメ店や個性的な土産物屋さんが目白押しです。
昔ながらのお土産屋さんに交じって、若い感性の輝くお店があり、必見です。
また、グルメでは、伊勢参りに欠かせない伊勢うどんの名店が各所にあります。
いずれもお昼時には満員になり、待ち時間が発生します。
朝ごはんを早めに食べて、昼ごはんも早めに食べるように心がけましょう。
内宮参道には、おはらい町やおかげ横丁など、外宮参道を超える数のグルメ、土産物店が並んでいます。
定番の赤福も何店舗もありますが、こちらも行列の場合があります。
時間も胃袋も余裕をもって行動するのがポイントです。
7.伊勢制覇をするなら別宮にも足を延ばしましょう
朝から、外宮、内宮、そして参道をまわると、もう日が暮れてしまうということも考えられます。
もし、泊りがけで余裕があるようでしたら、別宮に参拝するのもいいでしょう。
別宮は、正宮の「わけのみや」のことで、正宮について尊ばれ、全部で14あります。
地図で距離などをチェックして、気になる別宮にでかけてみましょう。
伊勢神宮外宮の神聖なパワーを感じよう
江戸時代には、病気でお伊勢参りに行けない人などは、犬に参拝させるおかげ参りというものまで流行った、伊勢参り。
ただの観光だけでなく、人々を魅了してやまないのは、一体に漂う神聖なパワーです。
ぜひ、このパワーをご自身の体で感じてみてみましょう。