インスタントラーメン・うどんは原材料をチェック!定年後シニアは添加物の多い油揚げ麺を避けよう

最終更新日:2018年1月6日

スーパーやコンビニではインスタントラーメンやうどんが人気商品としてすっかり定着しています。

誰でも手軽に作れるインスタントラーメン類はシニア世代にも親しまれていますが、体に良くないと昔から言われてきました。

1.手軽さと引き換えに添加物のリスク

熱湯を入れて数分間待つだけで食べられるカップ麺や、手軽に調理できる即席麺は日本で独自に開発されてきたインスタント食品です。

そうしたインスタントラーメン類は麺をこよなく愛する日本人ならではの新たな食文化とも言えますが、手軽さと同時に犠牲となっている部分もあります。

本来なら手間をかけて作る必要があるラーメンやうどんを簡単に作れるようにするためには、製造の際にさまざまな添加物を加えなければならないのです。

食品を常温で長期間保存できるようにした技術の進歩は目覚ましいものがある反面、それらの添加物を長い年月にわたって摂取し続けた場合の安全性は必ずしも確認されていません。

少量を摂取するだけなら健康にそれほど影響がない物質でも、毎日のようにこうしたインスタントラーメン類を食べている人は体に悪い影響が出る可能性が否定できません。

2.使われている添加物の種類

インスタントラーメンが初めて商品化されたのは昭和30年代で、カップ麺も昭和40年代には登場しています。

そうした即席麺やカップ麺を食べていた年齢層も当初は比較的若い世代が中心でしたが、現在ではシニア世代の人にも抵抗なく受け入れられるようになりました。

即席麺やカップ麺を食べて育った世代の人も年齢を重ね、現在ではこれらの商品が子供からお年寄りまで幅広い年代に親しまれるようになったのです。

一方ではこうしたインスタント食品は体にあまり良くないと言われ、健康志向の人からは敬遠されてきました。

インスタントラーメンやカップ麺に使われている添加物は商品によって異なりますが、しょうゆ味の商品にはカラメル色素が使用されるケースも少なくありません。

グルタミン酸ナトリウムなど調味料や炭酸カルシウム等のかんすいもよく使われる添加物です。

この他にもリン酸塩やピロリン酸Na・増粘多糖類など問題のある添加物が含まれた商品が見られます。

3.油揚げ麺の問題点

インスタントラーメンやカップ麺はスープに含まれるこれらの添加物ばかりでなく、麺も体に悪い影響を与える可能性があります。

一部を除くインスタントラーメン類は油で揚げた状態で商品化されていますが、高温で加熱される際に油が酸化して過酸化脂質と呼ばれる物質に変化しやすくなっているのです。

過酸化脂質は人体に入ると有害な活性酸素を発生させ、細胞にダメージを与えて老化の原因となります。

少量であればそれほど大きな影響を受けませんが、日頃からこのような油揚げ麺をよく食べている人は注意が必要です。

賞味期限は袋麺の場合で8ヶ月、カップ麺でも6ヶ月と長く設定されているとは言え、製造から時間が経った商品ほど油揚げ麺の酸化が進んでいると見られます。

過酸化脂質を多く摂取するとそれだけ細胞老化への影響が大きくなり、動脈硬化やがんの原因となるリスクも高まるのです。

4.注意すべき添加物

油揚げ麺のリスクに増して懸念されるのが、インスタントラーメン類のスープに含まれる添加物の影響です。

スープのうま味を強めるためによく使われる化学調味料として、グルタミン酸ナトリウムが挙げられます。

製品の原材料表示では「調味料(アミノ酸等)」として記載される例が多いこの物質は、大量に摂取することで片頭痛や緑内障・上半身の感覚異常を誘発させる可能性も報告されています。

麺の風味や色合いを良くするために使われる炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどの「かんすい」も、大量摂取によって胸焼けが起きる場合があります。

しょうゆ味のスープに使われるカラメル色素の中には発がん物質を含む種類もありますが、原材料表示には種類まで記載されていないのが普通です。

過剰摂取した場合に骨がもろくなる可能性があるリン酸塩(Na)や、動物実験で腎臓障害や胃の出血が認められたピロリン酸Naも注意すべき添加物として挙げられます。

5.過剰摂取を避けて健康を守る

以上のように書くとインスタントラーメンやカップ麺は毒だらけのようなイメージを抱きがちですが、いずれも健康への悪影響が懸念されるのは過剰摂取の場合です。

災害時に利用する短期間の非常食や登山の携行食として利用する程度なら、それほど深刻に考える必要はありません。

特にシニア世代の人は若い頃と比べて体力が衰えていますので、調理が面倒に感じられる日も出てきます。

そんな時は簡単に食べられるインスタントラーメンやカップ麺は便利なものです。

そうした目的で購入する際には、できるだけ油で揚げていないノンフライ麺の製品を選ぶようにするといいでしょう。

原材料表示もよく確認し、前述の添加物が使われていない製品を購入するのが理想です。

食べる際にもスープを全部飲み干さずに残すことで、添加物ばかりでなく塩分の過剰摂取も避けられます。

かやくやスープの袋が別になったカップ麺や即席麺の場合は指定時間後に湯をいったん捨て、新しい湯を注ぐだけでも麺に含まれる添加物を減らせるものです。

インスタント食品を食べる際は原材料のチェックを

普段何気なく食べていたインスタントラーメンやうどん・カップ麺も、原材料名の表示をチェックすることで危険性が見えてきます。

すべての商品が体に悪いというわけではありませんが、油揚げ麺が使われた添加物の多い製品は避けた方が無難です。

食品の安全性に対するこうした意識が健康長寿の実現にもつながっていくのです。