口臭対策グッズに含まれる界面活性剤や人工甘味料に要注意!

最終更新日:2017年10月30日

自分の口臭が気になるという人は若い世代だけでなく、シニア世代にも少なくないものです。

マウスウォッシュに代表される口臭防止剤はそんな人たちの間で人気を集めていますが、成分表示をよく見て商品を選ぶ必要があります。

1.口臭対策グッズの種類と特徴

口臭を防止するための商品は、スーパーやコンビニ・ドラッグストアなどで多種多様な品が売られています。

最も広く使われている歯磨き剤は虫歯予防だけでなく口臭予防にも役立つ製品が各メーカーから発売されており、ガムや錠剤型の口臭対策食品にも豊富な種類が存在します。

そんな中でも多くの人に利用されているのは、口腔内を殺菌して口臭を抑える効果を持つ洗口液です。

マウスウォッシュとも呼ばれるこの口臭防止剤には虫歯や歯周病の予防を目的とする商品もありますが、口臭防止に効果のある商品は特に人気を集めています。

口臭の背後に胃腸などの病気が隠れている場合やニンニクなどの臭いが残っている場合よりも、口内の細菌が臭いの原因となっている例が多いものです。

そのためマウスウォッシュで口内を殺菌することによって、口臭を防ぐ効果が得られるのです。

2.口臭の原因は口内細菌が大半

口の中には数百種類もの細菌が生息していると言われ、毎日歯磨きを徹底させている人でもその数は1000億個を上回ります。

ろくに歯磨きをしない人は当然のことながら口内細菌の数も増え、1兆個に達する人も少なくありません。

それらの口内細菌には腸内細菌と同様に善玉菌と悪玉菌があって、悪玉菌は虫歯や歯周病を引き起こすだけでなく口臭の原因にもなります。

通常なら唾液が絶えず分泌されて口内の悪玉菌を洗い流していますが、ストレスや生活習慣の影響で唾液分泌が低下してドライマウスの状態となっている人はその能力も低いものです。

口内に住み着いたそれらの細菌はたんぱく質を分解し、口臭のもとになる物質を発生させます。

口臭の原因のうち大半はこうした口内細菌にあると言われているため、口臭を防止するには口内の殺菌が最も効果的です。

3.界面活性剤が使われている商品

マウスウォッシュなどの口臭防止剤には殺菌効果を持つ物質が含まれています。

口臭防止剤を口に入れて口を短時間すすいだだけで、口臭の原因となる口内細菌の数を減らせるのは便利なものです。

前述の通り口内のたんぱく質成分を細菌が分解することで発生する物質が口臭の原因トップに挙げられるため、口臭防止剤では口の中に残る汚れを洗い流す働きも求められます。

その際には洗剤と同じように水と油を混じり合わせる作用も必要となることから、界面活性剤と呼ばれる成分が含まれた商品も少なくありません。

口臭防止剤で界面活性剤の役割を果たす物質としてよく利用されるのが、石鹸やシャンプーにも使われるラウリル硫酸ナトリウムです。

洗浄効果と殺菌効果に優れるこの物質は歯磨き粉にも使われていますが、発がん性があるという意見もあって使用には賛否両論が存在します。

4.人工甘味料にも要注意

口臭防止剤にはこのような殺菌効果ばかりでなく、すっきりとした使用感や口当たりの良さも欠かせません。

口臭防止剤を使用した後に口の中が清潔になったという実感が得られなければ、どれだけ口臭防止効果が高くても商品としては成り立ちにくいものです。

口をすすいだ後で吐き出すため通常は飲み込むことはないとは言え、一度は口に入れる成分ですから人体への安全性も度外視できません。

いかにも消毒液臭いような商品では消費者に敬遠されるため、各メーカーでは口臭防止剤にも口当たりの良さを与えるよう工夫を凝らしてきました。

サッカリンナトリウムなどの人工甘味料を使った口臭防止剤が多いのも、そうした理由によります。

砂糖のおよそ500倍という甘さを持ちながら虫歯の原因とならない甘味料のサッカリンは、発がん性の疑いが持たれてイメージが悪化したため日本では食品では使用を控える傾向が見られます。

口臭防止剤や歯磨き剤には多く使われていますが、安全性の観点からは避けた方が無難です。

5.成分表示を基準に商品を選ぶ

この他にも口臭防止剤の中には、強い殺菌作用を持つプロピレングリコールという物質が使われている商品が存在します。

プロピレングリコールは食品添加物としても認められた物質のため安全性に問題ないと考えがちですが、長期間継続的に摂取した場合の影響についてははっきりしません。

口臭防止剤に清涼感のある香りを与えるサリチル酸メチルは、消炎鎮痛剤や関節炎・筋肉痛の湿布薬としても使われている物質です。

香料として食品添加物にも使用が許可されている物質とは言え、気管支喘息を悪化させる可能性もあるのでアレルギー体質の人は避けた方がいいでしょう。

口臭防止剤を使用した際に口内に強い刺激を感じたとしたら、それだけ強力な殺菌作用を持つ成分が使われている証拠です。

それらの成分が口の粘膜から体内に取り込まれる可能性や、誤って飲み込んでしまった場合の危険性を考えると、成分表示を見て健康リスクのある物質を含まない商品を選ぶのが無難と言えます。

口臭防止剤のメリット・デメリットを知ろう

シニア世代の人の中には入れ歯を愛用している人も少なくないため、日常的な歯磨きなどのケアをついつい怠りがちになるものです。

細菌の繁殖を防いで口内を清潔に保ってくれる口臭防止剤は、そんなシニアにとっても心強い存在です。

口臭防止剤を購入する際には以上のような注意点を頭に入れ、安全性の高い製品を選ぶといいでしょう。