1本10円で買えるうまい棒にはいろいろな味があって、子供ばかりでなく大人にまで親しまれてきました。
一度食べ始めるとやめられずついつい食べすぎてしまう味ですが、食品成分上は問題ないのか気になるところです。
1.多彩な味が1本10円で楽しめる
1979年に発売が開始されたスナック菓子のうまい棒は、発売当初の1本10円という価格を現在も維持している点が大きな特徴です。
そのため原材料費の値上げを吸収する形で現在のうまい棒は以前より小さくなっていますが、子供のお小遣いでも気軽に買える価格を保っているのは企業努力の賜物と言えます。
パッケージに印刷されたキャラクターや何十種類もある味のバリエーションなど、うまい棒自体が1つの文化として親しまれてきた面もありました。
味にはコーンポタージュ味やチーズ味・サラミ味・たこ焼き味など、多彩な料理の味を10円で楽しめるのがうまい棒人気の一因です。
気温の高い6月から8月の夏季には販売が休止される、定番のチョコレート味も根強い人気を集めています。
街の駄菓子屋さんは昔と比べて随分と少なくなりましたが、うまい棒はコンビニやスーパーで手軽に買える駄菓子として全国に人気が広まったのです。
2.プレミアムうまい棒は糖質も多め
うまい棒の栄養成分表示には炭水化物・脂質・たんぱく質・ナトリウムが記載してあり、それらの数値は商品によって異なります。
概して炭水化物と脂質の量が多いですが、1本当たりではどちらもそれほどの量ではありません。
炭水化物は1本当たり2gから3gを超える程度、脂質は2g程度が平均的な数値です。
大人の客層もターゲットとした1本20円のプレミアムうまい棒は濃厚な味が特徴の商品で、1本の長さが10円の商品より長いせいもあって、炭水化物量は5g前後に跳ね上がります。
うまい棒の中には食欲を刺激する味の商品も多く、食べるのがやめられなくなってしまう人も少なくありません。
油断すると間食の範囲を超えて摂取カロリーがオーバーしてしまいますので、特に糖質が多めのプレミアムうまい棒の食べすぎには要注意です。
3.大半の商品でスクラロースを使用
大半のうまい棒にはブドウ糖や砂糖といった糖類ばかりでなく、甘味料としてスクラロースが使用されています。
スクラロースは人工甘味料の一種で、その安全性を問題視する声も少なくありません。
スクラロースを摂取しても体内では分解されず100%排出されるため、砂糖と違って血糖値を上昇させたり肥満の原因となったりすることはないと言われます。
それでいて砂糖の600倍もの甘さを持ち、それも人工甘味料の中では砂糖に似た自然な甘味で耐熱性も高いことから、スクラロースは菓子や清涼飲料水に多く使われるようになりました。
安全性に問題ないとして食品添加物での使用が認められた物質ですが、分子中に塩素を含む点が不安視されています。
動物実験では有害性が認められた例もあり、免疫機能に影響を及ぼす可能性が指摘されているのです。
少量の摂取で直ちに健康への悪影響が生じるとは考えにくいですが、長期間にわたって大量に摂取し続けた場合の影響は確かめられていません。
4.酸化した脂質には注意
うまい棒の製造工程では高温で練り上げたコーン粉末の原料を焼き上げた後、コーンポタージュ味やピザ味・とんかつソース味などの味ごとにシーズニングと呼ばれる味付けが施されます。
この焼き上げる工程では油が使用するため、原材料名にも植物油脂が記載されています。
うまい棒の栄養成分表示にも脂質が記載されていますが、その数字は比較的少ない商品の例で1本当たり2g程度、シュガーラスク味では1本当たり20gにも達します。
うまい棒を食べるとそうした脂質も同時に摂取されるという点は要注意です。
油は時間が経つと酸化が進んで過酸化脂質へと変化して活性酸素を生じ、細胞の老化やアレルギー症状の原因となることが知られています。
植物油脂の中にも酸化されやすい種類とそうでない種類があるので一概には言えませんが、うまい棒の原材料名には植物油脂としか記載されていません。
特にアレルギー疾患を持病とする人は、うまい棒の食べすぎに注意した方がいいでしょう。
5.添加物の少ないチョコレート味
うまい棒も味のバリエーションによって原材料名に記載される物質の種類が異なり、栄養成分表示の脂質や炭水化物量に違いが見られます。
定番の人気商品うまい棒チョコレートは人工甘味料のスクラロースが使用されておらず、その他の添加物も乳化剤と香料が書かれている程度です。
1本当たりの脂質は他の味よりも少なめの1.90gで、2.65gという炭水化物量や29kcalのカロリーも低いと言えます。
チョコレート味と言えばいかにもカロリーが高そうなイメージもありますが、実際にはうまい棒の中でも最も安心して食べられる種類です。
もちろんチョコレート味のうまい棒でも食べすぎは良くないので、もう1本食べたくなるのを我慢する程度にとどめておくのが無難です。
うまい棒に含まれる成分を知り、食べすぎを防止しよう
シニア世代の人で日頃からうまい棒をよく食べている人は多くないと見られますが、孫におやつとして買い与える機会はよくあります。
そんな時にはうまい棒に含まれる成分を考え、食べすぎないように配慮してあげるといいでしょう。
食事をきちんと摂取した上で間食に少量のうまい棒を食べる程度なら、健康への影響も小さいものです。