ヨガと並んで人気のピラティス。
芸能人やスポーツ選手もトレーニングに取り入れていることで徐々にその名も広まり、現在ではピラティススタジオの数も増えてきました。
器具や特殊なウェアなどを準備する必要がなく、手軽にはじめられる人気の高いエクササイズのひとつです。
1.ピラティスってどんなエクササイズ?
ピラティスとはいったいどんなエクササイズなのでしょうか?
もともとは、ジョゼフ・ピラティスというドイツ人看護師によって考案されたエクササイズです。
戦時中の負傷兵のリハビリや虚弱体質の人の体質改善ために開発されました。
従来のスポーツジムでの筋肉トレーニングや有酸素運動に代表されるジョギングなどとは違い、負荷をかけて身体の一部や表面の筋肉を鍛えたり心拍数を上げて行うトレーニングではありません。
身体を鍛えるだけではなく「癒し」「正す」ことが重要と考えられているのです。
エクササイズそのものは自分の身体の骨や筋肉などのパーツを意識し、芯となる体幹(コア)を整える、ある種のストレッチのような運動…といったイメージです。
ピラティスとは深い胸式呼吸とともに自分の身体と向き合って心のバランスを保ち、身体をコントロールして全身を整えていくエクササイズです。
2.ヨガとどう違うの?
深い呼吸で行うエクササイズといえばヨガを思い浮かべる方も多いかと思いますが、ピラティスとヨガはどう違うのでしょうか?
共通点といえば、どちらも深い呼吸とともに行うエクササイズ。
ゆっくりと深い呼吸により気持ちがリフレッシュし、集中力アップやリラグゼーション効果が期待できます。
ですが、ひとことに「呼吸」といっても、ピラティスは胸式呼吸を使ってインナーマッスルを活性化させる筋トレの要素があります。
対してヨガの腹式呼吸は、副交感神経を高めて心をリラックスさせる、という違いがあり呼吸に期待する効果や目的も異なっています。
他にも、ピラティスはリハビリから発祥したメソッドのため、どんな年代の人にもできる運動を目指しているのに対し、ヨガは修行のひとつとして生まれたエクササイズなので、ポーズの中には初心者にとっては少し難しいと感じるものがあります。
ヨガには瞑想も取り入れられており、スピリチュアルな要素で精神面にもアプローチしているというのが特徴のひとつです。
3.何歳からでもはじめられるピラティス
前述のとおり、ピラティスはケガのリハビリのために考案されたエクササイズ。
そのため年齢や性別による制限はなく、何歳からでも無理なくはじめることができます。
ダンサーやモデル、プロのスポーツ選手が行うエクササイズなので難しいのでは?という心配も無用です。
ピラティスにはさまざまなレベルに合わせた動きやポーズがあるため、運動が苦手な方や体力に自信がない方でもはじめやすいのが特徴。
激しい動きで疲れてしまったり、身体に負担がかかるようなこともありません。
それよりも、大切なのは気持ちの持ち方。
「●●歳だからもう遅い」なんて考えず、一歩前に踏み出してみましょう。
身体は何歳からでも変えることができます。
自分の人生で、「今日が一番若い日」です。
4.ピラティスで得られる効果とは?
ピラティスで得られる効果はさまざま。
エクササイズを続けるうちに骨盤や身体の歪みが整ってくるため、肩こりや腰痛などのトラブルが解消され、姿勢がよくなってきます。
また、インナーマッスル(身体の深層部の筋肉)を鍛えることにより、代謝が上がり痩せやすい身体づくりにも効果的。
大きく、ゆっくりとした呼吸は脳をリラックスさせ、集中力アップやストレス解消にもなります。
エクササイズは常に自分の身体をイメージして行うため、自分の身体変化やコンディション、不調などにも気が付きやすく、早めに対処することで症状の悪化を防ぐことができるでしょう。
何より、普段無意識に行っている呼吸や身体の動かし方などに意識を集中させて自分の身体と向き合う…というのがピラティスの一番の効果かもしれません。
5.ピラティスのダイエット効果
ピラティス=痩せる、といったイメージがありますが、それはなぜでしょうか?
その理由は、①インナーマッスルを鍛えることで筋肉量が増えて代謝が上がり、痩せやすい体質になること。
そして、②深い呼吸とともに下腹部を意識した動きを行うことで、中高年ごろからは特に脂肪がつきやすくなるお腹回りや腰回りに効果が出やすいから。
そのためピラティスを続けていくうちに、正しい姿勢が身に付いてすっきりとスリムな身体づくりができます。
ですが、ピラティスでは体重や体脂肪よりも身体全体のトータルバランスが重要ポイント。
ウエストを●●センチまで落としたい、●●さんのようなスタイルになりたい、というようなダイエットではなく、ひとりひとりに合ったスタイルを目指し、引き締まったしなやかな身体や自分だけのオーダーメイドの美しさを作ることが大切です。
6.どうやってはじめたらいいの?
ピラティスをはじめるにあたり、特別な器具やウェアは必要ありません。
オススメは、身体にフィットした動きやすいウェアで行うことですが、これは自分の動きや身体のラインがわかりやすいから。
全身が映る鏡があれば、エクササイズ中のポーズを確認しやすいでしょう。
ピラティスの動きを説明した本や、映像を見ながら行うDVDやビデオがあれば自宅でも気軽にはじめられます。
ポーズの中には手足を大きく広げるものもあるため、障害物がなく平らで静かなスペースを確保し、集中できる環境を整えるのがベスト。
自宅でピラティスを行うスペースがない、やり方がよくわからない、という方はピラティススタジオに通うといいでしょう。
数名で行うグループレッスンや、インストラクターからマンツーマンで指導を受けられるプライベートレッスンなど、スタジオによってさまざまなクラスが用意されているので自分に合ったものを選びましょう。
ヨガと並んで人気が集まるピラティスに挑戦してみよう
多くの効果が期待できるピラティスのすばらしさとその魅力、いかがでしたでしょうか?
エクササイズを続けていくうちに、自分の身体の状態を知り、心と身体のバランスが取れるようになっている自分に気が付くはず。
ピラティスエクササイズで健康的に美しくしなやかなボディを手にいれ、イキイキと充実した毎日を過ごしましょう。