昆布が含む栄養素とシニアの体に与える良い影響【食品】

最終更新日:2017年8月19日

昆布という食材は、昔から「昆布のだしは美味しい」とか、「ハゲないために昆布を食べる」と言われていますよね。

なので、なんとなく体に良さそうだなぁという漠然としたイメージを持っていらっしゃる方は多いです。

ですが、どんな成分を含んでいて何がいいのか、具体的に調べてみるという機会はあまりありません。

そこで、ここでは、昆布が含む栄養素と、それが私達の体に与える良い影響について、大まかに解説します。

1.昆布はカルシウムが豊富

丈夫な骨を保つためにも、ストレス解消のためにも、カルシウムは欠かせない栄養素です。
冒頭で触れた、昆布が髪に良いと言われているのは、骨の維持・ストレス解消の両方の側面があるからです。

カルシウムが不足すると骨が弱くなるので、肩こりがひどくなり、血行が悪くなります。
ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、内臓の活動を抑制し、血の巡りを悪くします。

その結果、ダメージを受ける場所のひとつが、頭皮です。
頭皮へのダメージは髪へのダメージに直結します。

髪が薄くなるだけでなく、ツヤもなくなり、パサついた美しくない髪の毛になってしまいます。
そういった悲しい事態を抑えるカルシウムを、昆布はとても豊富に含んでいます。

数値で言いますと、お店でよく売っている乾燥した昆布には、牛乳の約7倍ものカルシウムが含まれています。
カルシウムは重要な栄養素なので、できれば一日600ミリグラムは取りたいところです。

一方で、日常生活でうまく取り入れるにはなかなか骨の折れる栄養素でもあります。
しかし、昆布ならさほど難しい量でもありません。

100グラム食べるだけで、600ミリグラムの基準を楽々クリアしてしまいます。
また、昆布はカロリーもかなり低いので、摂取することで脂質過多になることもありません。

2.昆布は内臓の動きをよくする

昆布には、カルシウムの他にも、健康に良い成分が含まれています。
まず、アルギン酸。

生の昆布や、昆布を似たときに出る独特の粘りを作っている成分です。
アルギン酸は、体内で余分な糖質や脂質の吸収を抑え、コレステロール値の上昇を抑える働きをします。

また、ついつい取りすぎてしまう塩分を、効果的に体の外へ排出する役割も持っています。
アルギン酸をよく含んでいる昆布を摂取することで、塩分過多から起こりやすい高血圧や動脈硬化の予防にも働きかえることができます。

次に、ミネラル。
ミネラルは体の組織を作り、体の調子を整える役割を果たしています。

しかし、ミネラルは摂取しても体内で吸収されにくい要素のひとつでもあります。
その点を考慮すると、海水育ちの昆布のミネラルは、人が消化吸収しやすい成分であると言われているので、よりオススメできるといえます。

人間の体に流れている血液は、実は海水の成分と似ているそうです。
なので、同じミネラルを含む他の食品よりも、昆布のミネラルは人の体に見合った成分なのかもしれませんね。

昆布を語る上で忘れてはいけない成分としては、食物繊維もあげられるでしょう。
海藻類には軒並み豊富に含まれている植物繊維。

勿論、昆布もその例に漏れてはおりません。
食物繊維は消化器官全般に優しく、便秘の予防にもなります。

また、腸や膵臓の動きを手助けする作用もあるので、体内に入った食事を分解する力を強める効果も期待できます。

3.昆布はアルカリ性食品としても理想

人間の体にも、酸性とアルカリ性の状態があります。
肉類や加工食品を摂取すると、これが、若干ですが酸性に傾いてしまいます。

バランス良くできればいよいのですが、現代人は何かと加工食品を摂取しがちになってしまいがち。
食品にも酸性とアルカリ性の分類があり、昆布はアルカリ性に分類されます。

昆布は栄養の高さもさることながら、酸性に傾いてしまいがちの体を、弱アルカリ性にキープしてくれる優れものでもあります。

4.料理に使いやすい

体に良くとも、食生活に組み込むのが難しい食べ物もありますが、昆布はその点でも優秀です。

料理での使い道がたくさんあり、そのレパートリーは豊富。
佃煮、煮物、おひたし、昆布巻き、等など。

一番の魅力は、だしを取るだけでも使える、という点でしょう。
調理方法も比較的簡単で、切って茹でる(煮る)だけというレシピも多く、手軽に取りたい場合でも重宝します。

そして、地味に大事なこととして「昆布のだしはとても美味しい」という味覚でのメリットも忘れてはいけません。
無論、人によって味の好みはありますが、蕎麦やうどんのつゆ、煮物への隠し味、丼のつゆへのひと味など。

さまざまな料理に使われていることを鑑みても、料理の食材として優れたものであることは明らかです。
おまけに調理しやすいとなれば、使わない手はありませんね。

昆布の栄養素とその魅力まとめ

大まかにではありますが、昆布の栄養素とその魅力について触れてきました。
昆布にはあまり触れる機会が無いという方もいらっしゃるかもしれません。

最近はスーパーでも比較的安いものも売っていますし、おやつタイプの昆布も販売されています。
栄養もあって美味しい食材ですので、この機会に是非、手にとって食べていただきたいと思います。