モルモットはおだやかな性格で飼い主によくなつく。欠点や価格は?

最終更新日:2017年11月19日

子育てが一段落したり、またはリタイアしたあとで、何かペットを飼いたいと考える方は少なくないと思います。

昔は、ペットといえば犬か猫、小鳥くらいしか選択肢がありませんでしたが、現在は飼うことができる動物の種類が増えましたね。

何を飼おうか、迷っている方に、この記事ではモルモットをオススメします。

実験動物としてのイメージが強いモルモットですが、実はとてもペット向けの動物です。

1.モルモットはどんな動物?

モルモットは、テンジクネズミ属のげっ歯類です。

テンジクネズミという名称から、つい、ドブネズミやクマネズミなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、外見はかなり違っています。

ドブネズミが、鼻がとがってお尻がふくらんだ形なのに対し、モルモットは鼻先も体もころんと丸く、そしてビロードのようなふわふわの毛に覆われています。

しっぽは短くてほとんど見えません。

イメージとしては、ネズミよりは耳の短いうさぎに近いです。

実際、種族としてはネズミではなくヤマアラシに近いのだそうです。

大きさは、体長が20㎝~40㎝、体重が0.5㎏~1.5㎏くらいです。

うさぎよりもふた周りほど小さい感じでしょうか。

寿命は4~8年ほど。

固体の健康状態や飼育環境などで幅が生じます。

2.モルモットの長所① 小さな体とおだやかな性格

モルモットは基本的におとなしく、おだやかな性格をしています。

やさしい手ざわりそのままの性格といえますね。

暴れたり噛み付いたりする危険は少なく、また人にもよく慣れます。

特に、小さい頃から抱っこされたり、なでてもらいながら成長した個体は、人とのふれあいを嫌がりません。

動物園や公園の動物タッチコーナーで、ときどきたくさんのモルモットが放されて、小さい子供たちが自由になでたり、抱き上げたりしている光景が見られますよね。

これは、モルモットのおだやかでやさしい性格をよく表しています。

体が全体に小さいということも、モルモットの長所といえるでしょう。

大きなペットがよくないということではありませんが、シニア世代の方が飼う場合、大型犬などは、病気で寝込んでしまうと、抱き上げて運ぶのはかなり難しいです。

モルモットは最大に大きくなっても40cm、1.5kgていどのサイズですから、そうした心配がありません。

アパートでも飼える大きさというのも長所ですね。

3.モルモットの長所② 飼育しやすい

比較的飼育しやすいペットであることも、モルモットの長所です。

ほかの小動物と同様、心身がデリケートな面もありますが、ペットとして飼われるようになってから時間が経っていますので、飼い方のノウハウが確立されています。

書籍やインターネットで、さまざまなケースについて簡単に調べることができるでしょう。

ケージ、牧草などの巣材、エサやエサ入れなど、飼育に必要なグッズは、ペットショップやホームセンターで扱っています。

エキゾチックアニマルの場合、病気になってもなかなか診てくれる病院が見つからないというケースがありますが、モルモットはほとんどの動物病院で診察してくれるでしょう。

ちなみに、モルモットは犬や猫のように予防接種やワクチン接種などはありません。

4.モルモットの長所③ 飼い主によくなつく

小動物はあまりなつかないから、飼っても楽しみが少なくて…という声もときどき耳にしますが、モルモットは小動物系の中では飼い主によくなれる動物です。

もともとモルモットは集団生活する動物なので、ひとりでそっとして置かれるよりは、飼い主さんにかまってもらったり、遊んでもらったり、マッサージしてもらったりすることを好みます。

抱っこしてなでていると、気持ちよくなって眠ってしまうことすらあります。

犬や猫ほどわかりやすくはありませんが、好奇心が旺盛で、鳴き声やいろいろなしぐさで感情を表現しますし、自分の名前を覚えて、呼ばれると寄ってきます。

小さくてもしっかりとコミュニケーションをとることができるペットです。

5.モルモットの短所

モルモットは環境の変化やストレスにはデリケートです。

ただ、これは小型のペットには共通した性質で、モルモットだけの短所ではありません。

大きな物音、足音、ケージの場所が変わったり周囲の環境が変化すると、ストレスを感じてエサを食べなくなったりします。

静かで落ち着いた生活環境を用意することが大切です。

また、げっ歯類であるモルモットは、何でもかじります。

硬いものをかじっていないと歯が伸びてしまうので仕方がないのですが、本から家具、ケーブル類まで、本当に何でもかじります。

歯を削るという理由以外に、好奇心が旺盛なのも理由なのかもしれません。

部屋に放すときには、大事なものや体に悪いものをかじらないように注意が必要です。

そのほか、モルモットはたくさん糞をするので、ケージの掃除は毎日しなければいけないと思ってください。

トイレのしつけは基本的にできません。

6.モルモットの価格はどのくらい?

モルモットを購入する場合、品種によって価格は変わってきます。

いちばん一般的なタイプだと3000円前後で購入することができますが、レアな品種は数万円することもあります。

ショート(短毛)……3000円
アビシニアン(中毛)……5000円
クレスト(短毛)……10000円
ペルビアン(長毛)……10000円
スキニー(無毛)……30000円

このほか、ケージや巣箱、食器や給水器などをそろえるのに、7000円~8000円くらいかかります。

これらが初期費用と考えてください。

引退後はモルモットとの生活を楽しもう

冒頭で述べたように、モルモットは非常にペットに向いた動物です。

飼うにあたっては確かに短所もありますが、むしろ、ペットとしての長所のほうがまさっている動物ではないでしょうか。

飼いやすい、というだけでなく、飼い主さんが愛情をそそいだその分、愛情を返してくれる動物です。

この記事を読まれた方が、モルモットとの楽しくて、豊かな毎日を手に入れられることを願っています。