動物病院を訪れる犬達に最も多い病気ご存知ですか?
あるペット保険会社の調査でわかったのが、犬種、年齢問わず耳の病気なのです。
命にかかわる病気じゃないからと放っておいてませんか?
悪化を防ぐ為、キチンとお家でケアしてあげる事が大切です。
1.犬がよくかかる耳の病気
1.外耳炎
文字の通り耳の外耳道が炎症を起こした状態です。
耳垢がたまる事で犬は耳を掻いてしまいます。
そこから細菌により炎症を起こしてしまいます。
この状態で気づいてあげられれば悪化は免れるかもしれません。
2.中耳炎
こちらも文字通りの中耳の炎症です。
外耳炎が悪化すると中耳にまで至ります。
外耳炎で気づいてあげられなかった場合、中耳に進行します。
病院で薬を処方してもらいましょう。
3.内耳炎
こちらも上記同様、内耳の炎症です。
内耳には聴覚や平衡感覚の神経があり、そこで炎症を起こすと難聴や歩行困難な状態になります。
2.耳の病気に気づくポイント
内耳炎まで行くとかなり恐い症状が出る事がわかりました。
そこまでは悪化させたくないものです。
喋れない犬達の為に日ごろから注意して観察する必要があります。
耳の病気にならない為に、気づくポイントを何点か紹介します。
1.耳の表面の汚れ
茶褐色または黒っぽい色の耳垢がたまっていたら注意です。
細菌の繁殖した耳垢の可能性があります。
2.頻繁に耳を掻いていないか
ちょっと掻く程度でなく、耳に違和感がある場合かなり掻きます。
そこから細菌が繁殖する為、注意ポイントです。
痒さに我慢できず頭を振る事もあります。
3.耳の臭い
定期的に耳の臭いをかいで通常の臭いと細菌に感染している臭いを嗅ぎ分けましょう。
細菌に感染した耳は独特の悪臭がします。
健康な状態の耳の臭いとは全然違いますので、スキンシップしながら健康な耳の臭いをかいでおく事がオススメです。
できるだけ上3つのポイントで気づきたいです。
悪化している可能性があるのは名前を呼んでも振り向かない、頭が傾いている、まっすぐ歩けない、まばたきができない、顔面麻痺など。
この状態の場合は早めの受診をオススメします。
3.外耳炎、中耳炎、内耳炎になりやすい犬の特徴
耳の病気は犬種、年齢問わず多い事は冒頭でお話しましたが、特に耳の病気になりやすい犬の特徴があります。
1.耳の垂れた犬
細菌の繁殖を加速させるのは多湿な場所です。
耳が垂れている事により風通しの悪い多湿な状態になり細菌が繁殖しやすいのです。
2.耳の中に毛が生えている犬
こちらも1と同様、毛が生えている事で風通しが悪くなります。
耳の毛にが不潔だと細菌繁殖へつながります。
耳の毛を抜くトリマーの方もいらっしゃいますが、抜く事で炎症を起こす可能性もあります。
3.皮膚が弱い犬
外耳炎の原因である細菌は、通常皮膚に存在するマラセチア菌による物が多いです。
犬の抵抗力が落ちるとマラセチア菌が繁殖し皮膚病になり、外耳炎にもつながっていきます。
4.耳の病気にならない為のケア
耳の病気と病気に気づくポイントを紹介してきましたが、やはり1番は耳の病気にならない事です。
細菌の繁殖が耳の病気を引き起こすなら、耳を清潔に保ち、細菌に打ち勝つ抵抗力が必要です。
抵抗力は年齢とともに落ちてしまい、どうしても老化には勝てません。
飼い主がしてあげられるのは、耳を清潔に保つ事です。
清潔を保つ為の方法を紹介します。
定期的に行っていきましょう。
1.お風呂で耳洗浄
耳穴にイヤーローションを入れ、耳付け根部分をもみます。
犬から手を離すと頭を振り水を出す動作をします。
その後、水を耳穴に入れすすぎます。
手を離すと頭を振って耳から水を出すので、心配いりません。
すすぎは丁寧に、何回かその工程を繰り返します。
洗浄後は水分は丁寧にふき取ってください。
水分が残ると多湿となり細菌繁殖につながりますので注意してください。
イヤーローション、イヤークリーナーをわざわざ買う必要はありません。
耳穴に注入できるようなボトルがあれば、犬用シャンプーを水で薄めて耳洗浄に使っても大丈夫です。
2.耳表面から汚れがないかチェック(汚れがあればイヤーロションを含ませたコットンでふき取り)
耳穴は見える程度の所はコットンで優しくふき取ります。
綿棒を使うと汚れを中に押し込んでしまう可能性もある為、綿棒は使いません。
皮膚を傷つけると細菌繁殖の原因になってしまう為、優しくケアします。
オススメは1のお風呂で洗浄する事です。
頭を振る事で耳の奥の汚れまで出てきますので耳全体を清潔に保てます。
水分をしっかりふき取ってあげればバッチリです。
スキンシップも兼ねて、愛犬の耳の手入れをしてあげよう
犬の耳の病気でダントツに多いのが外耳炎です。
外耳炎は治りにくく、再発も多い為、通院する頻度が増します。
お財布にも痛いです。
外耳炎は遺伝でもなく感染でもなく、清潔に保つ事で回避できます。
飼い主さんの努力で防げるのです。
日ごろから犬をよく観察しケアする事を習慣にしましょう。
スキンシップも兼ねて、犬のストレスも減り一石二鳥になるはずです。