カット野菜が変色しない訳と健康リスクとは?

最終更新日:2017年10月30日

スーパーやコンビニでで売られているカット野菜は、自分で野菜を切る手間が省けることから人気を集めています。

カット野菜は時間が経っても変色しない点も見逃せない特徴ですが、これには加工上の秘密が隠されています。

1.時間が経っても変色しない野菜

栄養のバランスを取るためには肉や魚・穀物だけでなく、ビタミンやミネラルが豊富に含まれる野菜も食べる必要があります。

毎日の食事メニューに野菜料理を加えることでそれらの栄養素ばかりでなく食物繊維も摂取できますが、調理するのに野菜を切るのが面倒だと感じている人も少なくないものです。

仕事に忙しい人ばかりでなく、体力に不安を抱えるようになったシニア世代の人の間でも、調理に手間のかからないカット野菜の需要が増えています。

そうした需要を受けてスーパーやコンビニの売場ではカット野菜の種類も豊富になっており、キャベツやレタス・玉ねぎなど単品野菜以外にもさまざまなカット野菜のセットが見られます。

自分で野菜を切る場合には切ってから時間が経つと切り口から変色するのが普通ですが、そうしたカット野菜は変色せずにみずみずしさを保っているものです。

そうした点もカット野菜が人気を集めている一因と言えます。

2.野菜が変色する原因

野菜を切ると切り口が変色する原因は、野菜そのものの性質によります。

野菜には細胞にポリフェノールと呼ばれる色素成分が含まれており、この成分が空気中の酸素と触れて化学反応が起きるために切断すると変色します。

同様の化学反応はオキシダーゼとも呼ばれる酸化酵素にも起きており、それらの成分が豊富な野菜ほど変色しやすい性質を持ちます。

特にレタスは包丁に含まれる金属イオンにも反応するため、余計に変色しやすいものです。

野菜を切るのに使う刃物の切れ味が悪いと細胞が多く傷ついてそうした化学反応も活発に進みますので、自分で野菜を切る場合には包丁の切れ味を良くすることが変色防止につながります。

水や酢も変色防止に効果があると言われており、野菜を切った後はすぐに水洗いをした上で水気を切ることでも変色を抑えることが可能です。

市販のカット野菜もこうした水洗いを徹底させることで変色を防いでいますが、薬品や添加物が使われる例も少なくありません。

3.カット野菜に使われる変色防止対策

スーパーやコンビニで売られているカット野菜は専用の工場でカットされた商品で、工場では野菜を切る工程から包装される工程までが流れ作業で進められています。

工場でカットされた野菜は徹底的に洗浄された上で消毒され、消毒液を使った場合は洗い流した上で包装・出荷されます。

この過程で野菜の変色を防止するための対策も徹底されているために、カット野菜は時間が経っても色が変わらずみずみずしさを保っていられるのです。

その変色防止策はメーカーによって異なりますが、塩素系漂白剤にも使われる次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒液を使う方法やオゾンを使った殺菌消毒が代表的な例です。

この他にも食品の酸性とアルカリ性のバランスを調節するph調整剤や酸化防止剤など、食品添加物を使って変色を抑制する方法もあります。

自分で野菜を切る場合にはこれらの殺菌食毒法や添加物を使わないため、よほど工夫しないと野菜の変色を防ぐことが難しいのです。

4.添加物表示が免除される仕組み

カット野菜の変色を防ぐのに最も多く利用されてきた次亜塩素酸ナトリウムに関しては、インターネット上でも安全性や栄養成分流出の問題が指摘されてきました。

次亜塩素酸ナトリウムそのものはカット野菜を作る工程で洗い流されるため最終出荷の商品には残存せず、加工助剤の扱いを受けるため食品添加物としての表示が免除されます。

添加物の表示が義務付けられるのは、消費者に届けられる商品に残存している成分に限られるのです。

したがってカット野菜のパッケージを見ても、次亜塩素酸ナトリウムの名は表示されてはいません。

パッケージを開けただけで塩素臭が漂う商品であれば、購入後に次亜塩素酸ナトリウムが使用されたと容易に判断できるものです。

食品の安全性に敏感となっている消費者の志向を受けて、最近では次亜塩素酸ナトリウムなどの薬品を使わずオゾンや電解水で殺菌消毒する例が増えています。

5.栄養成分が流出している例も

カビや感染症の消毒にもよく使われる次亜塩素酸ナトリウムは高濃度だと人体に有害ですが、微量であれば直ちに健康への悪影響が及ぶ可能性は低いと考えられます。

次亜塩素酸ナトリウムは水道水の消毒にも使われているため、日常生活の中でもごく微量は摂取されているものです。

とは言え塩素臭が漂うようなカット野菜は長期的な摂取による影響が不透明な部分もありますので、できるだけ避けるのが無難と言えます。

変色防止や日持ちを良くする目的でカット野菜に使われる酸化防止剤やph調整剤・調味料といった添加物も、同様の理由からパッケージに表示されている場合は要注意です。

次亜塩素酸ナトリウムが消毒に使われたカット野菜は薬品を洗い流す必要があるため、ビタミンCなど水溶性ビタミンの何割かが流出しています。

安全性とともに栄養面も考慮すれば、消毒液の洗浄を必要としないオゾンや電解水で殺菌消毒されたカット野菜の方が安心感も高いものです。

カット野菜が製造される背景を知ろう

消毒方法に関する情報がパッケージに書かれてないため、カット野菜を購入すれば薬品で消毒している商品に当たる可能性もあります。

そうしたリスクを確実に避けるには、生の野菜を買ってきて自分で切るしかありません。

野菜を切る手間が省ける点で便利なカット野菜にも、以上のようなリスクがあることを知っておくといいでしょう。