シニアが中国語を勉強するメリットと注意点

最終更新日:2017年8月21日

定年退職や子ども達の独立を期に、新しい人生を歩み始めたい方。
時間にもお金にも余裕ができた今ならば、憧れの外国旅行にも出かけられますね。

どうせ行くならば、その国の言葉を勉強していきませんか。
何倍も何十倍も、旅が楽しく充実したものになりますよ。

ここでは中国語を勉強するメリットと注意点などをご紹介します。

1.中国語を勉強するメリットとは

・文字に共通のものが多く、覚えやすい
漢字仮名交じりで表記される日本語。

一方中国語は、漢字のみで表記されます。
中国語を勉強し始めて、誰もがすぐに感じることは、文字を見て意味を推測できる単語がかなり多いということです。

いくつか例を挙げてみます。

「経済」「現在」「休息」「交通」どんな意味だと思いますか?そう、あなたが今予想したとおりの意味です。
「安心」「台風」「住所」など、発音までほとんど同じものもたくさんあります。

文字は、日本で使われている漢字と全く同じものもあれば、一部を簡略化したような文字もあります。
いずれにしても、どんな意味の漢字なのかを推測することは可能です。

アラビア語やロシア語の文字を思い出してみてください。
初めて目にする暗号のような文字がずらり。

中国語は、普段見慣れている漢字ですから、勉強を始める際の敷居が低いんです。
新しく勉強を始める際の「自分にもできるかもしれない」「わかりそう」という感覚はとても大切です。

・国どうしの距離が近いこと
語学を勉強したら実際に使ってみなければ「宝の持ち腐れ」になってしまいますよね。

中国語を使ってみるには、中国に行くのが一番。
東京から北京へ行くにはどれくらいかかるのでしょう?

飛行時間はたったの4時間、時差は2時間、標準的な飛行機代は往復7万円程度です。
これなら一度限りではなく、2度3度と繰り返し訪れることができますね。

イタリアを例に出して比較してみます。
イタリアも大変魅力のある国ですし、イタリア語はアルファベットをそのまま読めば良く、勉強しやすいという点では似ています。

ですがこちらは、実際に行くとしたら、飛行時間は乗換えを含め13時間~15時間、時差は8時間、飛行機代は40万円程度と高額に。
体力的にも金銭的にもかなりの負担になってしまいますね。

気軽に何度も訪れるのは難しそうです。
貴重な時間を勉強に費やすのですから、たくさん活用できる言語を選ぶのが得策ではないでしょうか。

・国内でもふれあう機会が豊富
日本に中長期的に滞在している中国人は65万人以上。

194国中ダントツの1位です。
あなたが住んでいるのが地方都市でも、近所の中華料理店などで中国語が飛び交うのを聞いたことはあるでしょう。

農業や工業をを勉強しに来ている学生も多いですし、中国語とふれあう機会は身近にたくさんあります。
旅行で日本を訪れる外国人も、中国語を話す中国、台湾、香港からの割合が圧倒的で、年間600万人以上です。

たとえ旅行に出かけず、日本国内にいるだけでも、中国語を実際に使って話す機会はたくさんあります。

2.どのようにして学ぶか

基本的には独学か、スクールに通うかという選択肢になるでしょう。
独学の方法もたくさんありますが、テレビの中国語会話の番組を1年かけてひととおり受講してみるのがオススメです。

一人で勉強していると、テキストの文字とのにらめっこになりがち。
テレビの講座なら、ネイティブの発音を聞く機会も多いですし、実際に会話の中でそのフレーズが使われる場面を目で見る、といった多面的な学習ができます。

「読む、聞く、話す、書く」をバランス良く勉強することは、どの言語においても大切なことです。
スクールを選ぶ際には、グループレッスンかマンツーマンの個別指導か、を選びます。

グループレッスンの場合は、そのクラスが現在の自分のレベル、また目標とするレベルにあっているかを確認しましょう。
多くの教室で、見学や無料体験レッスンを受けることができますので、まずは雰囲気を味わってみるのもいいと思います。

勉強にどのくらいの時間を費やせるか、どのくらいの期間でどれくらいのレベルになりたいのかは人それぞれです。
中国語を毎日5時間以上勉強して、3か月でそつなく会話できるようになった方も現実にいます。

でも、だれもが同じようにできるわけではありません。
自分のペースで、目標とするレベルに向かってコツコツ取り組んでいくのがよいでしょう。

3.中国語の勉強を始める際の注意点

中国語ならではの注意点が2点あります。

・辞書を買うときの注意点
中国語のテキストでは、例文のほとんどに、漢字の上にピンインと呼ばれる発音記号がついています。

アルファベットとハイフン(-)やカンマ(、)に似た4種類の記号を組み合わせたものです。
わかりやすく日本語で例えます。

「箸」という漢字の上に「はし」とふりがながふられ、さらに「は」のほうにアクセントがあることがわかるようになっているもの、それがピンイン。
ただ、一般の中国語の書物、文章にはピンインがついていません。

テキストでもレベルが上がってくれば、ピンインのない部分があります。
中日辞典の中をみてみると、ピンインのアルファベット順に単語が掲載されているものがほとんどです。

これだと、ピンインがふられていない漢字や、発音がわからない(予測できない)漢字は、辞書を引いても意味までたどり着くことができません。
先ほどの例でいうと、「箸」がhashi、すなわちhで始まることがわからなければ、意味を調べることができません。

アルファベット順だけでなく、漢字の部首や画数がわかれば、意味にたどり着ける辞典がありますので、購入の際にはそちらをオススメします。

・北京語=標準語を習うこと
ニュースキャスターが話す言葉が北京語です。

広東語、上海語その他、様々な方言、地域の言葉が存在します。
現在の中国の実状としては、どの地域の人も、だいたいが北京語を聞き取ることはできます。

現地人同士の日常会話は方言でも、外国人と話すときは北京語を使ってくれる人が多いですから、勉強するなら北京語が無難でしょう。

身近で成長が見込める中国語を学ぼう

たくさんある外国語の中から中国語を選択するメリットは多く、社会的な需要もどんどん拡大しています。
旅行や映画鑑賞といった趣味の範囲にとどまらず、第二の職場を探す際にも、中国語の語学力が新しい武器になってくれるかもしれませんよ。