長年の水虫も正しく治療すれば完治する!シニアの水虫の原因と対処法【医療】

最終更新日:2017年8月11日

一度発症したら治るまで時間がかかるのが水虫ですよね。
昔は水虫の薬を作れたらノーベル賞ものと言われていました。

しかし、今や水虫は正しく治療すれば完治することができるようになりました。
そこで今回は、水虫の原因と対処法をご紹介します。

1.水虫になる原因

梅雨時期や暑い時期になると水虫になる人が多いことから、汗が出て蒸れることでなると思われる水虫。
しかし、水虫の直接の原因は蒸れることではなく、白癬菌に感染することで起こります。

白癬菌はカビの一種なので、お風呂などのカビと同様高温多湿を好みます。
白癬菌は温度が15℃以上、湿度が70%以上を好むため、特に梅雨や夏に繁殖スピードが高まりますが、感染自体は1年中いつでも起こることがわかっています。

長年水虫で悩んでいるという人は、白癬菌を1年中持っていて、条件が合う夏場になると症状が出ますが、秋になると落ち着いてくるということを繰り返しています。
また、大勢の人が裸足で行動するプールや温泉などでは、床に落ちた白癬菌を踏んでしまった結果、足に菌が付着して1日も経てば白癬菌に感染してしまう可能性が高くなってしまうでしょう。

2.水虫専門医を受診しよう

水虫ができてしまったら、速やかに専門医を受診しましょう。
長年水虫に悩んでいる人の中には、長いこと同じ薬を使っている人もいますよね。

また、市販薬を使っているけど治らないと感じている人も多いでしょう。
実は、水虫の薬の使い方には誤解が多いため、薬の誤用が原因で治らないことだってあります。

ですから、水虫ができた時にはまず専門医にかかりましょう。
そして、処方された薬は必ず指示通りに塗ります。

水虫が治らない最大の原因は、治ったと思って勝手に薬を塗るのを止めてしまうから。
水虫の薬は、白癬菌を殺すのではなく増殖するのを止める薬なので、白癬菌がいる角質がはがれるまでは薬を塗り続ける必要があります。

それを途中で止めてしまうと、新しくできた皮膚が白癬菌に感染してしまい、元に戻ってしまうんです。
病院で出された薬は、中途半端に止めず1~2カ月間は継続して塗るようにしましょう。

3.通気性を良くし、足を乾燥させ水虫撃退

上記で述べたように、水虫は高温多湿が大好きです。
ですから、水虫にならないようにするためには、乾燥した環境を整える必要がありますよね。

特に、指の間のように密着した部位というのは、皮膚が密着して湿度が高くなります。
皮膚が密着していると皮膚同士がこすれてしまうため、水虫ができやすく治りにくい環境となってしまいます。

そこでオススメなのが、5本指ソックスです。
5本指ソックスであれば、皮膚と皮膚を引き離すことができます。

また、可能であればサンダルを履くなど、通気性の良い環境を作ることも、水虫に効果があるでしょう。

4.足下の清潔を保とう

通気性を良くしても、足が清潔でなければ水虫を予防することはできません。
外出から帰ったら足を洗い、キレイなタオルで丁寧に水分をふき取りましょう。

靴は続けて同じ靴を履かないようにするか、乾燥材を入れるなどして乾燥させておきます。
靴下も最低でも1日1回は履き替えましょう。

また、バスマットやスリッパも毎日取り換え、部屋の床を念入りに掃除をしたり、裸足で歩かないように心がけることで、白癬菌に感染するリスクは低くなってきます。
大切なのは、白癬菌が潜伏しない環境づくりを行うこと。

足下の清潔を保つことで、水虫になる可能性は少なくなりますよ。

5.リタイア後に多い爪白癬に注意

足の皮膚にできる水虫は、靴を履いている時間が長い50代がピークです。

仕事をリタイアし、靴を履く時間が減ってくると、皮膚にできる水虫は徐々に軽減してくるのです。
しかし、長い間白癬菌が足に棲みついていると、今度は皮膚から爪に感染してしまうことがあります。

この爪に感染した水虫のことを「爪白癬」と言います。
爪白癬の場合、爪の中に白癬菌が入り込んでしまうため、塗り薬では効果が薄まります。

そのため、経口薬での治療が基本となっているんです。
経口薬は専門医での処方となり、爪が伸びきる半年から1年飲み続けることが多いでしょう。

最近ではレーザー治療も出てきていますが、自費治療となるためまだまだ一般的ではありません。

6.水虫市販薬を使う時には薬剤師に相談

水虫を治すには専門医を受診するのが一番の近道ですが、仕事の都合や介護をしているなど、なかなか受診ができない人もいますよね。
そういう時にはやはり市販薬は便利です。

最近では処方薬と変わらない成分が入っているものも販売されるようになったので、正しく使えば完治することもできるでしょう。
近くで手頃に買うことができる市販薬ですが、値段が2000円前後と処方薬に比べると高く、塗り方も自己流になりがち。

市販薬でも水虫を完治させるためには、薬剤師に相談すると良いでしょう。
症状に合わせた薬を選んでもらうことができるだけでなく、塗り方なども説明してくれますよ。

水虫の治療は最後までしっかり行なう

今や水虫は根気よく正しい治療を行えば、必ず治ることができるようになりました。
まずは薬を適切に使って、しっかりと治しましょう。

そして、白癬菌が広がらないよう通気性と清潔を意識した環境を保ってください。
最後に大切なことは、周りにうつさないこと。

この3つに気を付けることで、水虫から悩む日々も遠い過去のものとなることでしょう。