作詞で定年後の脳の体操!始め方や注意点は?

最終更新日:2017年10月31日

趣味がなかなか見つからないなぁ~と嘆いている方はいませんか。
そんな方は、作詞を趣味にされてみるのはいかがですか?

必要なのは紙とエンピツだけ。
音楽は好きだけど文章を書くのは苦手。

ポエムは書けるけど作詞は、この年齢から学ぶのはちょっと・・・など。
二の足を踏むそんなあなたにこそ「脳を鍛える体操だ」くらいの軽い気持ちで始めてもらいたいのです。
ここでは作詞の魅力と始め方や注意点について書いていきたいと思います。

1.そもそも作詞とは

まず、創作活動をする前に作詞とは何かを改めて考えてみましょう。
ひと言で言うと「歌の詞・詩」つまり歌詞です。

メロディーに言葉をはめ込むことを言います。
ポエムとの明確な違いは文字数(メロディー)があるため、自由に何文字も書けないと言う制約があります。

CDの歌詞カードや歌番組の歌い出しの前に作詞家・作曲家・編曲家の名前を目にしたことがあるかと思います。
詞とメロディーとアレンジが一体となって歌は誕生します。

作詞をする場合、詞を先に書いてあとから曲をつけることを「詞先」と言い、メロディーが先に出来ていて詞をあとからはめ込むことを「曲先」または「メロ先」と言います。
現代ではポップスは、ほぼ「曲先」「メロ先」で作られ、演歌・歌謡曲は「詞先」を残しつつも徐々にポップスと同じ流れで作るものも増えてきています。

何となく耳にして鼻歌で歌ってみたメロディー。
そこに言葉をはめ込めたら、それはもう作詞の立派な第一歩目です。
ちなみにこの作業は「曲先」「メロ先」のやり方と一緒ですね。

2.作詞の基本ルール

あなたの好きな歌を思い浮かべてみてください。
先ほども述べたように自由なポエムとは違い、何かしらのルールがそこにあることに気がつきませんか?基本的に1番と2番のメロディー(音符)は同じですよね。

すると当然のように言葉の数も同じになります。
もちろん例外もあります。

しかし、詞を書き始めの頃は出来るだけ同じ文字数になるように心がけてください。
字足らずや字余りの悔しさを経験し、語彙(ボキャブラリー)を増やすことが何よりも大切です。

歌には1番(1コーラス)、2番(2コーラス)と構成された中にサビと言うその曲の見せ場・特に盛り上がるところがあります。
詞を書く作業においても闇雲にただ書けばいいのではなく、しっかりとテーマやドラマを決め、その詞で伝えたいメッセージをサビでわかりやすく表現する技術が必要となってきます。

音楽はその名の通り、耳で楽しむものです。
短いフレーズとフレーズで言葉を紡ぎ、物語を作るのです。

歌詞を読んで、より曲の意味が伝わる詞は名曲に多いですが逆に歌詞を読まなくては何を言っているのか理解出来ない詞は、残念ながら独りよがりの相手に伝わらない詞です。
どうせ書くなら聴く相手のことを思って伝わりやすい言葉を意識しましょう。

これは小学生の時に先生から言われた作文の書き方と同じですね。
言葉を推敲してよく吟味することで言葉にキレが出てきます。

このように作詞にも俳句や短歌のように決められたルールはありますが、書けば書くほど身につき覚えてくるものなので、自由にどんどん書いて学んでいきましょう。

3.何を描く、5W1Hで書いてみる

書き方はわかったが何をどう書こうか迷っている人にオススメなのが5W1Hです。
When(いつ?)、Where(どこで?)、Who(誰が?)、What(何を?)、Why(なぜ?)、How(どうした?)When(いつ?)は、出来るだけ具体的に書いてください。

春夏秋冬ではなく、もっとピンポイントで。
Where(どこで?)は、その一場面に焦点を当ててください。

舞台設定は物語で重要です。
Who(誰が?)は、どういう人間なのかを明確に。

その人物の特徴など。
What(何を?)は、これはそのまま何をしているのかを。

Why(なぜ?)は、他人を説得出来るくらいのものを。
How(どうした?)は、結論です。

どうなったか?を考えてみましょう。
テーマ選び、人物設定は漠然としたものは避けてください。

オリジナリティを追求するべきです。
ただし、あきらかにあり得ない設定や無理な言い回しなどは作品の信用を失いますので注意してください。

4.テクニック&ヒント

作詞に関わらず、言葉を短くしたり、言い回しを変えて表現方法に厚みをもたせるにはテクニックを要します。
例えば、「風が吹いてきた」と「吹いてきた風が」はどうでしょう。

この2つの表現は同じことを伝えていますが、前者よりも後者の方が「何が?」と耳を傾けたくなりませんか?
作詞を始めて間もない頃は、文章にしてしっかりと丁寧に意味を伝えようとするあまり、言葉が知らず知らずのうちに重複しています。

決められた文字数の中で凝縮した言葉を生み出すには、説明せずに描写したり、比喩を使用することで読み手の頭の中にイメージを作り出すことが出来るかどうかが重要です。
映像の見えてくる文章には何より人を共感させるだけのチカラがあります。

それを歌い手が歌ってくれるのですから、人の心にまで届いてくるのでしょう。
作詞を上達する勉強方法の中でよいのが、ヒット曲の替え歌を作ることです。

その歌の作り手がどのようにしてメロディーに言葉をのせているのかが一目瞭然なのですから、見比べてみてプロの詞から学べることはたくさんあると思います。
あと、インストの曲に歌詞をつけてみるのもアリですね。
プロの作詞家気分を味わえますよ。

言葉は鍛えなきゃヤセ細る

冒頭で作詞をすることで「脳を鍛える体操だ」と表現しましたが、これは強ち間違いじゃないと思うのです。
普段から頭を使って考えたり、モノを書いたりする習慣がないと言葉はどんどんヤセ細ります。

手紙を書こうにもメールを打とうにも頭の中で文章の辻褄が合わなかったり、適切な言葉が出てこないのです。
作詞家を目指してみるのも趣味で仲間のバンドに詞を提供するのもよいでしょう。

人間は言葉でコミュニケーションを図ります。
作詞を学ぶことであなたの毎日をより充実させてみませんか?