大阪の人なら誰でも知っている、坂田利夫さん。
「アホの坂田」で有名な彼。
テレビでは少しとぼけたチャーミングな姿が印象的です。
ちなみに、舞台の出囃子で使っている「アホ坂田」の作曲は浪花のモーツァルトのキダ・タローさんです。
1.坂田利夫の生い立ち
坂田 利夫(さかた としお)。
本名、地神 利夫(じがみ としお)。
芸名の「さかた」は将棋棋士の阪田三吉に由来しています。
ただ、将棋は得意ではません。
生年月日は1941年10月です。
実家はワイヤーロープ製造業を営んでいましたが、台風の被害で家が壊されてしまい、幼い頃の写真などはほとんど残っていないそうです。
高校卒業後は職を転々としていましたが、後に吉本新喜劇の研究生として芸能界へ入ったそうです。
西川きよしの「漫才は儲かるで~」のひとことが、コメディNO.1の結成に一役買っているとか。
1967年に前田五郎とコメディNO.1を結成し、1972年には上方お笑い大賞金賞を受賞しています。
同年に往年のギャグ、「アホの坂田」が誕生しています。
2.「アホの坂田」の誕生秘話
コメディNO.1の相方、前田五郎に、舞台上で、「お前はアホか」とつっこまれ、「そうや、アホや」と返したところ、ドカンとうけたのがそもそものきっかけです。
そんな坂田さんですが、見た目とは裏腹に普段は二枚目なキャラクターなんだとか。
若いときは、「アホ」と言われてムキになり、けんかになったことも度々あったそうです。
母親も息子が「アホ」と言われることに抵抗があったようで、レストランで二人で食事をしているとき、学生に利夫がアホと言われ、泣きながら止めようとしたという出来事もありました。
母親の地神サカエさん語り下ろしによる「息子はアホやあらへん」には息子に対するあふれんばかりの愛情が著されています。
その頃から、坂田さんは自分の芸風に悩むようになっていきました。
しかし、故藤山寛美から「アホは心の優しい者しかできんのやで」とアドバイスを受けて、思い直すようになりました。
3.坂田利夫の記念公演「アホに感謝でありがとさ~ん」
2014年の11月に坂田利夫50周年記念公演がありましたタイトルは「アホに感謝でありがとさ~ん」。
親交の深いベテラン芸人たちが総出演し大盛況に終わりました。
なかでも、坂田利夫、西川きよし本人の出演によるコントは、若き日のみずみずしい日々を、笑いをおりまぜながら再現されていました。
ベテラン芸人から若手芸人まで吉本興行に所属のタレントたちが坂田さんの50周年をお祝いしました。
公演後の会見では、先輩・後輩・関係者・お客様、すべての方に感謝しているとお話されていました。
4.坂田利夫の交友関係
先程もお伝えしましたが、西川きよし・ヘレン夫妻とは旧知の中でした。
ヘレンが吉本新喜劇でマドンナだった頃、きよしと一緒に食べさせてもらっていた時期があったそうです。
また、西川家の長男が産まれるときにはきよしが仕事で間に合わず、代わりに坂田さんが立ち会ったということからも仲の良さがうかがえます。
年齢はベテランの域ですが、先輩芸人だけでなく、後輩からも慕われているそうです。
後輩芸人には兄さんと呼ばれているそうですよ。
小柄なのでマスコット的な存在なのでしょうか。
確かに、180センチをこえたイケメンより、159センチの坂田さんの方が親しみやすいかもしれませんね。
5.坂田利夫はおしゃれ
一歩舞台を下りると、とてもおしゃれな芸人さんです。
スリムパンツとパーカー、そして帽子をかぶることも忘れません。
年齢を感じさせないコーディネートで、後ろから見ると、20代に見えるかもしれません。
髪をカラーリングすることもあります。
普通70歳を過ぎたら、地味なブラウンやグレーのスラックスにポロシャツが定番のスタイルではないでしょうか?テレビでみるアホの坂田とは180°違うおしゃれさんです。
きっと、気持ちが若いから若々しいアイテムを着こなすことができるのでしょう。
このギャップが老若男女に好かれる理由のひとつなのではないでしょうか。
6.坂田利夫の結婚歴は?
そんな魅力いっぱいの坂田さんですが、結婚はしていません。
何でも、子供が生まれたとき、「アホの坂田の子供」と言われるのがかわいそうだからだという噂があります。
優しい坂田さんらしいですね。
すっかりひとりの生活を満喫している坂田さん。
優しすぎてなかなか結婚まで踏み切れないのでしょうか?きっと、お嫁さんを大切にしてくれるのではないかと勝手に想像してしまいます。
2015年4月に自宅で転倒し、大腿骨を骨折したため、入院生活をしたこともあったようです。
落ち込んでいるかと思いきや、チャンス到来と婚活に励んだそうです。
まさに、転んでもただでは起きない姿勢は、さすが大阪のオッチャンです。
柔軟な考え方が魅力の「坂田利夫」さん
坂田さんの誰に対しても分け隔てなく接するという生き方が、どの年代からも受け入れられるのではないでしょうか。
坂田さんのような柔軟な考え方をしていると、視野も、交友関係もどんどん広がっていくでしょう。
これからも生涯現役の坂田利夫さんの「アホの坂田」を見続けたいですね。