人生の最後が孤独死になってしまう原因と対策【終活】

最終更新日:2017年8月11日

誰にも看取られることなく、一人で亡くなり、しばらく発見されないというケースが増加傾向にあると言われています。
いわゆる「孤独死」ですが、そのような人生の終焉の迎え方をするのには、いくつかの原因が考えられます。

ここでは、孤独死の原因について見ていくことにしましょう。

1.家族、親族と疎遠になっている

孤独死の最大の原因は一人暮らしであることです。
しかしたとえ一人暮らしでも、すぐ近くに子ども一家が住んでいて、毎日のように行き来があるという場合は孤独死になることはまずありません。

また、兄弟が近くにいるとか、仲の良い親族がいて日常的なつきあいがあるという場合も同様でしょう。
家族や親族と遠く離れて暮らしている場合でも、LINEやメールで日常的にやり取りしているならば、これも孤独死にはなりにくいはずです。

つまり、孤独死になるのは、家族や親族と疎遠になっていて、普段めったに連絡を取っていないというケースと考えていいでしょう。
例えば、子どもはいるけれど離れて暮らしていて、何か特別の用事でもない限り電話もしないというように、関係が疎遠になっていること。

これが孤独死の原因の一つということになります。

2.地域コミュニティから孤立している

たとえ、肉親とは疎遠になっているとしても、例えば、同じマンションに住む人と友人関係で、ほとんど毎日顔を合わせるというケースでは、まず孤独死にはなりません。
また、例えば、お酒の好きな独居者がいるとしましょう。

近所に行きつけの居酒屋や赤ちょうちんがあって、毎日のように顔を出しているとします。
その店の店主はもちろん、顔なじみの常連さんもたくさんいるという場合は、しばらく顔を出さないでいれば「○○さん、どうしたんだろう?」という話になるに違いありません。

おそらくそういう関係であれば、誰か連絡先を知っているでしょうし、住んでいるところを知っているという人もいるでしょう。
心配して連絡を取ったり、住まいを訪ねたりしてくれるようなご近所さんが一人でもいれば、孤独死を防ぐことは可能です。

つまり、そうした近所づきあいをまったくしていないこと、地域コミュニティから孤立してしまっていることが、孤独死の原因になると言っていいでしょう。
その人がいなくなっても、その地域の誰もそれに気づかないという状況が、孤独死に結びついてしまうわけです。

3.仕事をしていない

何かの仕事を持っていて、例えば週のうち3日だけでも、人とかかわる時間が必ずあるという状況であれば、孤独死になりにくいと考えていいでしょう。
孤独死をする人に、リタイア後の人が多いのはそのためです。

例えば、家でパソコンを使って一人でする仕事などは例外ですが、多くの仕事は、人と直接かかわりながらするものです。
フルタイムで勤めているというケースでなくても、週何回か勤務していれば、ぐあいが悪くなって欠勤した時、会社の方からコンタクトを取ってきます。

電話で連絡がつかなければ、責任者や上司が直接自宅を訪問するということにもなるでしょう。
異変に気づけは、それなりの対応、処理をしてくれるはずですから、孤独死を未然に防止することも可能です。

すでに定年退職し、シルバー人材などの仕事もすることなく、家に一人でいること、
これも、孤独死になってしまう原因の一つということになるでしょう。

4.人といっしょに楽しむ趣味がない

これといった趣味がないというのも、
孤独死の原因になります。

趣味があっても、例えば、読書だとか、家で映画のDVDや好きな音楽を鑑賞するという種類のものでは、
人とかかわることはありませんから、孤独死に結びつくことがありえます。

そうではなく、人といっしょに楽しむタイプの趣味があれば、その趣味を通じて人との関りが生まれるでしょう。
先ほど、近所に行きつけの居酒屋さんがあるというケースを紹介しましたが、あのように、何か好きな趣味を通じて知り合った仲間がいるという状況であれば、孤独死にはなりにくいのです。

例えば囲碁や将棋が大好きで、囲碁や将棋を通じて親しくなった同好の士がいるとか、カラオケサークルに入っているとか、句会に入って仲間と俳句を楽しんでいるなど。
自分一人だけでなく、人とかかわりながら楽しむ趣味を持っていることが、孤独死防止につながると考えていいでしょう。

つまり、人といっしょに楽しむような趣味を持っていないことが、孤独死の原因になります。

5.貧困

もう一つ、孤独死の原因としてあげられるのが、貧困です。
例えば、リタイアして一人暮らしをする場合、お金があれば老人ホームに入るという選択肢もあるでしょう。

そうしたところで暮らせば、まず孤独死にはなりません。
また、ホームに入らずに一人暮らしをする場合でも、お金があれば、病気になった時は病院へ行き、入院するということもできます。

しかし、お金がなく、日々生きていくことにせいいっぱいというような状況であっては、病気なっても医者にかかれないということになってしまうでしょう。
お金がないために必要な治療が受けられず、その結果、孤独死を迎えるというケースが少なくありません。

より活動的になって、孤独死から無縁の生活を送ろう

ここでは、孤独死の原因の中から、主なものを5種類取り上げて紹介しました。
独居者の方、身内に独居者がいるという方は、未然に孤独死を防ぐための参考になさってください。