定年後の旅!美瑛の丘(北海道美瑛町)で四季折々に楽しむ北海道のど真ん中

最終更新日:2017年9月26日

北海道のほぼ真ん中に位置する美瑛町には様々な作物の畑が丘一面に広がり、その日本離れした美しさを一目見ようと多くの方が訪れています。

アクセスも大変よく、旭川から富良野線の普通列車で約30分、旭川空港からも車で30分ほどで到着します。

その美瑛の丘の見どころをご紹介します。

1.パッチワークの丘とパノラマロード

美瑛の丘は、美瑛駅の北西側のパッチワークの丘と南東側のパノラマロードと呼ばれるエリアに分けられます。
パッチワークの丘とは特定の場所を指すのではなく、様々な種類の作物が植え付けられた丘が、まるでパッチワークのように見えることからそう呼ばれています。

小麦の瑞々しい緑や麦秋、7月上旬に美しい花をつけるジャガイモ、菜の花のようなキガラシといった作物がうねうねと広がる丘に植え付けられている様から、ヨーロッパを訪れているような錯覚も覚えます。
もう一つのパノラマロードも、起伏のある道から丘のパノラマが見わたせることからそう呼ばれています。

どちらも、車や自転車、徒歩などお好みの方法でめぐれば、ご自分の気に入った丘の風景に出会えることは間違いありません。

2.セブンスターの木、マイルドセブンの丘

無数の丘が広がる美瑛ですが、そのなかには、多くの方が訪れる特定の木や丘があります。
そのなかでも有名なのは、セブンスターの木でしょう。

この木は、たばこのパッケージに採用されたことからそう呼ばれています。
確かに、丘の上にぽつんと佇むカシワの大木は、大変絵になります。

そしてもう一つ、たばこのCMで使われたのがマイルドセブンの丘と呼ばれる所で、丘の上にカラマツが横に広がる大変印象深い場所です。
また、車のCMに使用されたケンとメリーの木と呼ばれる、ポプラの大木もあります。

そのほか、畑のなかにぽつんと立つクリスマスツリーの木と呼ばれているトウヒの木。
2本のカシワの木の間に小さなカシワの木が挟まれている姿が親子の様だということで、親子の木と呼ばれているものもあります。

これらの木を訪ねる際は、ガイドマップ等でルートを確認してから行くことをオススメします。
丘の道は目印となる建物がなく、似たような道が続いていることから、自分がどこにいるかわからなくなってしまうことがあるからです。

前もって道の分岐等を頭に入れておくと良いでしょう。

3.三愛の丘展望公園、新栄の丘展望公園

三愛の丘展望公園はパノラマロード側にあり、なだらかに重なる丘はもちろん、大雪山や十勝岳連峰も美しく見わたせます。
新栄の丘展望公園は、パノラマロードとパッチワークの丘エリアの真ん中あたりにある展望公園で、ここからも遠くまで重なる丘を眺めることができます。

売店やトイレも整備されています。
麦ロールが置かれていることから、記念撮影にも良い場所です。

4.拓真館

美瑛駅から車で15分程のパノラマロードエリアにある、廃校となった小学校を利用した写真家前田真三のギャラリーです。
前田真三は、美瑛の丘の風景を撮影し、その田園風景の美しさを全国に広めた方です。

代表作「麦秋鮮烈」は、真っ黒い夕立雲のなかから差し込んだ夕日が赤麦を照らした様子を撮影したもので、赤麦の色がとても印象的なものです。
前田真三の写真によって田園風景の美に人々が気づき、そして多くのカメラマンが彼の後を追って美瑛で撮影し、なかには移住するようになりました。

人々に大きな影響を与えた「麦秋鮮烈」をはじめとする、数多くの美瑛の丘を映した彼の作品を見ることができるので、ぜひ立ち寄られることをオススメします。

5.秋と冬の美瑛の丘

美瑛の丘は、春や夏の緑が美しい季節はもちろん、秋や冬も楽しむことができます。
秋は、何といってもカラマツの黄葉です。

春や夏にはその存在にあまり気づかないのですが、美瑛の丘にはたくさんのカラマツが植えられており、11月の初旬には美しく黄葉します。
雪をかぶった大雪山や十勝岳連峰をバックに秋の日差しを浴びて黄金色にカラマツが輝く様は、日本ではなく、まるでカナダにでも来ているような気にさせてくれます。

そして冬、丘は一面の雪に覆われてしまいます。
しかし、その美しさは格別です。

朝焼けに染まる雪原、晴れれば青空と雪のコントラストは目に焼き付き、夕暮には僅かな光を雪が反射して一面青い世界となります。
寒さが厳しいですが、美瑛の丘にあるペンションや民宿に泊まり、窓から眺めるだけでも十分にその美しさを味わえます。

ぜひ冬の美瑛の丘を訪れてみてください。

6.丘をめぐるにあたっての注意点

美瑛の丘には美しい風景が広がっていますが、その大部分は農地として利用されています。
丘をめぐるときには、道の舗装部分を通るようにしてください。

農地を踏み荒らしてはいけないというだけではなく、靴についたシストセンチュウと呼ばれる害虫が広がる可能性があるからです。
マナーを守って、丘の風景を気持ちよくめぐりましょう。

美瑛の丘で美しい風景を楽しもう

美瑛の丘の見どころをご紹介してきました。
美瑛の丘は、一度行くとその魅力に取りつかれ、何度となく足を運ぶことになる方が多くいます。

季節や時間によって見え方が異なりますし、丘に植えられる作物は変わっていくために、翌年にまた新たな美しさを発見することも多いからでしょう。
また、美瑛の丘には、数多くのギャラリーや工芸の店、カフェやペンション、民宿が点在しています。

これらの店を訪れながら、丘をめぐってみてはいかがでしょうか。