みなさんは、夜中脚がつって、ひとり苦しんだことはありませんか。
「痛い」と思って寝ぼけ眼であわてて脚を伸ばして、いつまでも痛みから解放されない、そんな経験はありませんか。
年とともに、そんなことが増えてきたという方もいらっしゃるでしょう。
70歳以上の3人にひとりは脚がつって苦しんでいらっしゃるそうです。
それでは、どうして脚がつってしまうのでしょう。
その原因と対処方法をご紹介します。
1.脚がつる一番の原因
夜中に脚がつるのは、汗をかいたことや冷えが原因です。
発汗や冷えにより、血の流れが悪くなり、脚がつってしまいます。
暑い時期は、クーラーをつけて寝たり、布団を掛けずに寝てしまうこともありますね。
こうすることで、筋肉が冷えて、血行不良になります。
それから、年とともに体全体の筋肉量は減ってきます。
筋肉量が減ると、運動能力が落ち、下半身の血流が低下します。
そうすると、激しい運動をしたわけでもないのに、筋肉が疲労して、夜中に脚がつってしまいます。
このように、ほとんどの場合は、血行不良が脚がつる原因です。
2.病気との関係
しかし、中には怖い病気が原因で脚がつることもありますので、注意が必要です。
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの症状のひとつとして、脚が夜中に突然つることがあります。
また、脳の病気(脳梗塞、脳腫瘍)、糖尿病、甲状の異常、肝硬変、腎疾患も考えられます。
のどの渇き、手足のしびれもあるならば、糖尿病。
歩行障害があるならば、脊柱管狭窄症。
片方の手足のまひや言語障害があるならば、脳の病気など。
同時に感じる症状をチェックの上、一刻も早く医療機関へかかってください。
上記のような症状がなくても、脚以外の場所がけいれんしたり、ひんぱんに脚がつるという場合には、内科や整形外科の受診をオススメします。
お薬を処方していただけることもあります。
または、現在病院にかかっている方は、お薬の副作用も考えられます。
血圧を下げるお薬、利尿剤、血液透析がその代表です。
3.予防法~お食事
先ほど述べた病気ではない場合、特別に治療をする必要はありません。
しかし、ひどい場合には、筋弛緩薬、漢方薬などがあります。
しかし、できることなら、なるべく普段の生活の中で予防したいものですね。
お食事では、一般的には、ビタミンEやBを取ると効果があると言われています。
カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル不足も心配です。
サプリメントもいろいろ販売されていますが、お魚、野菜、大豆食品(豆腐、納豆など)、果物、牛乳など毎日の食生活をバランスのよいものにしていきましょう。
血行不良が原因なのですから、もちろん水分補給も大事です。
常温の水か白湯をこまめに飲みましょう。
カフェインの入っている飲み物は、利尿作用がありますので、飲みすぎには注意してください。
4.予防法~マッサージ
ふくらはぎと脚の裏の中央付近には、脚つり予防の効果的なつぼがあります。
ふくらはぎ全体をマッサージしてみましょう。
1.まず、床に座って、片膝を立てます。
2.ふくらはぎに手のひらを添えて、下から上へ向かって軽くもみます。
3.強くもむと逆効果です。
手のひらを滑らせるようにするといいでしょう。
ふくらはぎ専用のマッサージ機を使うと、楽に両足を同じ調子でマッサージできますね。
昔ながらの青竹踏みもいかがしょうか。
冷えは大敵ですから、夏でもお風呂はシャワーで済ませるなんてことはおやめください。
しっかり湯船に浸かりましょう。
足湯もいかがでしょうか。
洗面器にお湯を入れて、家庭でも十分できます。
アロマオイルを数滴たらすと、普段とは違った気分でリラックス効果も抜群です。
寝るときに、レッグウォーマーをする方法もあります。
ただし、締め付け感があるものでは、血流を悪くし、逆効果になってしまいます。
必ず、締め付けが弱く、保温効果があるものを選んでください。
5.予防法~ストレッチ
運動不足も大敵ですから、軽いストレッチ体操を毎日することもオススメです。
いつでもできる簡単な方法をご紹介します。
1.脚を前後に開きます。
2.後ろ足は、かかとを床につけたまま、ひざは曲げません。
3.前足は、ひざを少しずつ前に出して、重心を前にしていきます。
4.後ろ足のふくらはぎが伸びてきて、痛くないところでとめます。
5.前足と後ろ足を入れ替えます。
コツは、ゆっくりすること。5分くらいで十分です。
転ばないように、手すりを持ったり、壁に手をついたりして行いましょう。
血の巡りを改善して、脚がつることがないようにしよう
脚がつるのは、主に血行不良によるものです。
つってしまったときには、ゆっくり脚の親指を引っ張って、脚の裏を反らして、血行を良くしましょう。
普段から、バランスのよいお食事を心がげ、軽いストレッチを行いましょう。
冷えは大敵です。
ただし、怖い病気が隠れている場合もあります。
ひんぱんに起こったり、痛みがひどい場合、他にも症状がある場合は、一度お医者さんに診てもらいましょう。