定年後シニアの使わないクレジットカードの解約方法は?

最終更新日:2017年10月7日

ある程度の年齢ともなってくると、「あまりたくさんクレジットカードを持っているのはいやだ」という気分になることがあるでしょう。

海外旅行などに行かなくなった、悪用チェックなど管理が面倒になった、お金を新たに借りるイメージを好まなくなった、特典に対して年会費を払う価値を感じなくなった…などなど。

様々な理由が考えられます。

解約そのものは実はラクチンで、数分の電話で済みます。

解約にあたって何か気をつけるべきことがあるでしょうか?

1.使っていないカードを見つけ、公共料金などの支払いをまとめる

明細を確認し、ほとんど使っていないカードをピックアップしましょう。

また使わない理由が何であるかも、大まかで良いので書いてみるなどすると、整理がつきます。

例えば「新聞代をカードA、NHK受信料をカードBで支払っているが、特に分ける理由はなかったな」といった状況も考えられます。

こういった場合、どの1枚にまとめたら良いかも考えてみます。

複数の公共料金をカードで払っていた場合、解約すると各種口座引き落としなどの手続きを、いちどきに行わねばならなくなります。

焦る理由がないのなら、ゆっくり支払いを「これからも使うカード」にまとめましょう。

2.家族カード・ETCカードについて確認する

ご自身がほとんど使っていないカードでも、配偶者の方やその他ご家族が、家族カードを使っていることがあります。

本会員の意思のみで、家族カードも全て解約できるのがクレジットカードですが、ご家族等にも確認しておけばトラブルは防げます。

「家族カードで誰かが買い物をしているか」「キャッシング等をしているか」は明細でわかりますが、「近所のスーパーで提示だけして、ポイントカードとして使っている」といったケースでは、利用している人に聞かないとわかりません。

「提示」などの形でまだ家族カードをお使いの方がいらっしゃる場合は、クレジット機能無しのものに切り替えられないかなど、相談してみましょう。

将来も車に乗る意思、特に高速道路を利用される意思がハッキリされている場合は、「ETCカード」のためにクレジットカードを1枚残しておくのが良いです。

高速道路五会社の提供する「ETCマイレージサービス」によりETC用カードはクレジット無しで作れますが、数万円など高額なデポジットが要ります。

例えば、「クレジットカード自体も、家族カードも、ETCも年会費がかかる(高い)」というカードもあります。

このようなものを経費節約のため解約するときは、「持っている無料(あるいは高くない)カードで家族カードやETCカードを発行してから、高いカードを解約する」という手もあります。

そうした子カードの審査は本カードのような厳しいものではありません。

3.「クレジットカードを1枚ぐらいは残した方がいい」という考えについて、検討する

ETCカードを筆頭とし、インターネット状を含めた継続的な課金では、クレジットカードがないと払えない場合があります。

「デビットカード」は、新規にお金を借りたくないシニア層にも向きますが、ガソリンスタンドや継続課金においては利用できません。

「クレジットカードは、年会費の安いもの・無料のものを1枚ほど残しておくのが良い」とは良く言われることです。

別に日常的に使うのではなくても、一つの保険として置いておく考えです。

その場合ではVISAかMasterCardブランドのもの、あるいはJCBブランドを1枚残すのが、良いでしょう。

また、60代以上、70代以上ではカードの新規取得は難しいケースが多いのも、事実です。

一方、既にあるものを維持するだけなら、いくつになっても持っていられます。

「いや、多少の不便が起きても、もう1枚もいらないのだ」とするか、「たしかに1枚ぐらいはあってもいいだろう」とするかは、じっくり考えたいものです。

4.できれば、残高のない状態にしておく

クレジットカードは、まだ借入残高が有っても解約できます。

しかし、分割払いやリボ払いを利用していた場合では、残高がないか調べ、返済してから解約しましょう。

分割やリボ払いで支払っていたとしても、解約後は原則として一括で返済となるからです。

5.ポイントについても確認する

クレジットカードを解約してしまった後に、ためていたポイント、あるいはキャッシュバックシステムなどを使うことは原則できません。

ただし「必ずポイントをすべて使い切ってから解約すべき」は、ポイントに徹底的にこだわるサイトなどで良く言われることに過ぎません。

「少々のポイントなどは、この際どうでも良い」と割り切っても、何ら差し支えありません。

6.カード会社に電話をする

解約したいカードを手元においた上で、カード会社のカスタマーセンター、コールセンター、デスクなどに電話をします。

どれが解約ダイヤルなのかサイトなどで分かりにくくても、とりあえずユーザー窓口に電話してみれば、適切なところにつないでくれます。

特に解約理由などは問われませんし、問われたとしてもアンケート的なものです。

慰留的な言葉があっても、ある種の形式的なものと考え、あまり気に留めなくて大丈夫です。

7.カードを破断する

ハサミを用い、カードを破断します。

このことはカード会社から指示がありますので、電話の前にはハサミを入れないようにしましょう。

「ICチップ」「磁気ストライプ」の部分は必ず切るようにして、名前やカード番号などもできるだけバラバラにすると安全です。

あとは自治体のルールなどに沿って処分します。

何度かに分けて捨てれば個人情報・カード情報悪用防止の観点から、より安全になります。

注意点を守ってカードの解約を進めよう

クレジットカードの解約は非常に簡単で、簡単に記せば電話をするだけです。

むしろ、残すカードについてしっかりと決め、支払いをまとめたり、家族カードやETCカードについてなど、「解約する前に考えておくこと」を押さえておくと、各種移行作業がスムーズに行えます。